【川崎の歯医者】インプラント周囲炎には気を付けよう

口内で起こるトラブルで多いのが、虫歯と歯周病です。

特に歯周病は、歯を失う原因として最も多いため注意しなくてはいけません。

歯周病の原因は様々ですが、インプラント治療を受けた時もインプラント周囲炎という、歯周病と同じような症状になることがあるのです。

インプラント周囲炎について、解説します。

歯周病とインプラント周囲炎の違いは?

歯茎に炎症が起こる歯周病は、いくつかの種類がある歯周病菌という細菌が原因となって起こる細菌感染症です。

歯周病はその症状によって歯肉炎と歯周炎に分けられ、歯肉炎の場合は歯茎に炎症が起こって腫れている状態で、自然と治ることもあります。

しかし、歯周炎になってしまえば自然と治ることはないため、きちんと治療を受ける必要があるのです。

歯茎の内側には歯槽骨という歯を支える骨があるのですが、歯周炎になると歯槽骨をはじめとした歯周組織が破壊されてしまい、内部には膿が溜まります。

歯に付着している汚れが歯垢となってしまうと、内部で歯周病菌が増殖してしまい、活発になって歯槽骨を溶かしてしまうのです。

症状が深刻になるまでは痛みもあまりなく気づきにくいため、日頃から予防しておく必要があります。

代表的な症状として、歯茎が腫れたりただれたりすることがあるのですが、他の粘膜病変の可能性も考えられるでしょう。

また、ブラッシングの方法が原因となって歯周病になってしまうこともあるため、定期的に歯科医院で指導を受けましょう。

インプラント治療を受けた後で起こることがあるインプラント周囲炎は、インプラントの周囲にだけ起こる病気であり、症状としては歯周病とほとんど同じです。

そもそも、原因は歯周病の原因菌なので、単にインプラントの根元で起こった場合のみインプラント周囲炎といわれるだけで、基本的には歯周病です。

また、歯周病になっていて完治していないのにインプラント治療を受けると、細菌が内部に入り込んでしまうため症状が重くなってしまいます。

インプラント周囲炎は歯周病の一種なので、歯周組織に炎症が起こって徐々に破壊されてしまうでしょう。

いくら適切に処置をしても、5年後にはおよそ4割が破壊されたままになってしまうため、そもそも感染しないように予防する必要があります。

歯を失ったときの治療はいくつかありますが、中でもインプラント治療は長く保つことができ、適切に処置すれば10年後でも90%以上が残るのです。

せっかくインプラントで治療した歯も、インプラント周囲炎になってしまうと抜ける可能性が高くなるため、きちんと予防しましょう。

定期的に歯科医院でメンテナンスを受けていれば、汚れをしっかりと落としてインプラント周囲炎になるのを防ぐことができるでしょう。

もし発症している場合でも、初期段階で発見することができるため、周囲にダメージを与える前に治療できます。

インプラント周囲炎の治療方法

インプラント周囲炎を治療する場合は、最初にブラッシングをきちんと行っているかを入念に確認することになるでしょう。

きちんと歯を磨くことができていないと判断された場合は、歯科医院でブラッシングに関する指導を受けることになります。

口内の状態もチェックされ、歯周病と同様に歯周ポケットの深さも確認されるのですが、3mmを超えている場合は注意が必要です。

深さが一定以上になっている場合は、内部に歯垢や歯石が溜まっている可能性が高くインプラント周囲炎になるリスクも高まってしまいます。

念入りに歯周ポケットの内部を清掃することになるのですが、十分に清掃できない場合は歯肉を切開して清掃することもあるのです。

特にインプラントの周囲は注意して清掃する必要があり、清掃が終わった後はインプラントの状態を確認します。

また、異常があると出血することもあるため、出血していないかもチェックしてメンテナンスを行うことになるのです。

発症している場合は限定された範囲で抗生物質を注入して様子を見るのですが、内部に膿が溜まっている場合は先に膿を除去します。

インプラントが動くかもチェックして、レントゲン撮影を行って骨吸収が起こっているか、現在の骨の状態も確認されるでしょう。

骨吸収が起こっている場合は、埋入されたインプラントが抜けてしまう可能性が高くなるため、骨造成の治療が必要になります。

インプラント周囲炎になっている場合は、インプラント体に付着している細菌を除去する必要があるでしょう。

細菌が残ったままだと、治療をしてもすぐに再発してしまうため、念入りに除去する必要があります。

土台となっている骨が溶けて不安定になっている場合は、インプラントを除去することもあるため、再び手術をして除去することになるでしょう。

インプラント治療を受けた後、インプラントを中心として歯周病の症状が出ている場合はインプラント周囲炎が疑われます。

放置していると、インプラント以外の歯にも感染してしまうため、早期に治療する必要があるのです。

まとめ

歯周病菌という細菌によって発症する細菌感染症の歯周病は、天然歯だけではなくインプラントにも発症することがあります。

インプラントの周囲の組織に感染して発症するとインプラント周囲炎と呼ばれますが、歯周病なので他の歯にも感染してしまうのです。

インプラントは長く使うことのできる人工歯ですが、インプラント周囲炎になると寿命が短くなってしまうため、早期に発見して治療するようにしましょう。

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