歯科クリニックが取り扱うホワイトニングは、大きく2種類に分けられます。
一つは歯科医師が施術を行うオフィスホワイトニング、もう一つは患者さんが自宅で行うホームホワイトニングです。
また、第三の治療法にデュアルホワイトニングがあります。
今回は、デュアルホワイトニングの概要やメリットなどを解説します。
デュアルホワイトニングの概要
デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングを併用して行う方法です。
オフィスホワイトニングは歯科クリニックで行うホワイトニングであり、薬剤を塗って専用の光を照射し、歯を白くします。
一方ホームホワイトニングは、歯科クリニックで作製したマウスピースを用い、患者さん自身がホワイトニングを行う方法です。
デュアルホワイトニングは、これら2つの方法を併用することにより、それぞれのメリットを得ながらデメリットを補うことが可能です。
デュアルホワイトニングのメリット4選
歯科クリニックのデュアルホワイトニングには、以下のようなメリットがあります。
・ホワイトニング効果が高い
・白さが持続する
・ムラのない仕上がりになる
・虫歯や歯周病を予防できる
各メリットについて詳しく説明します。
ホワイトニング効果が高い
デュアルホワイトニングは、とにかくホワイトニング効果が高いのがメリットです。
なぜなら、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの良い所取りができるからです。
オフィスホワイトニングは即効性に優れているものの、歯の透明度が失われやすいという欠点を持っています。
一方、ホームホワイトニングは、低濃度の薬剤でゆっくり時間をかけて歯を白くします。
即効性はありませんが、自然で透明感のある歯にすることが可能です。
デュアルホワイトニングでは、これらのホワイトニングを併用するため、総合的に高いホワイトニング効果を得ることができます。
白さが持続する
デュアルホワイトニングを受けることで、白さも持続しやすくなります。
こちらは、すでに薬剤が浸透した後の歯は、ホワイトニング効果が出やすくなることが理由です。
せっかくホワイトニングをしたにもかかわらず、比較的短期間で施術前の歯の色に戻ってしまうことがあります。
こちらは色戻りといい、オフィスホワイトニングの薬剤が歯の表面構造に変化を起こすために出るものです。
一方、デュアルホワイトニングであれば、すでにオフィスホワイトニングで一度薬剤を浸透させています。
その後さらに追加でホームホワイトニングを行うため、薬剤が浸透しやすく、効果も持続しやすくなるという仕組みです。
また、白さが持続するということは、再びホワイトニングを行うまでのスパンが短くなるということです。
そのため、歯科クリニックに通う手間や費用の負担も減少します。
ムラのない仕上がりになる
歯科クリニックでデュアルホワイトニングを受ければ、ムラのない自然な仕上がりの歯が実現できます。
こちらも先ほどと同様、すでにホワイトニングの薬剤が浸透した歯にホワイトニングを行うことが理由です。
ホワイトニングの施術後、歯全体が同じ白さにならず、色ムラが発生することがあります。
施術の偏りがあったり、歯1つ1つの色素沈着度合いやエナメル質の厚さなどにより、すべての歯に薬剤が均等に作用しなかったりするからです。
特に患者さんが自宅で行うホームホワイトニングは、均一に処理するのが難しいことも多く、色ムラが生じる可能性が高いです。
デュアルホワイトニングは2つの薬剤を使用する上に、歯科医師による施術も行われるため、このような心配は極めて少ないです。
虫歯や歯周病を予防できる
意外かもしれませんが、デュアルホワイトニングには虫歯や歯周病を予防できるというメリットもあります。
こちらは、クリーニングやコーティングの効果を得られるからです。
デュアルホワイトニングを行う際は、歯科クリニックで歯全体のクリーニングを行います。
また、歯の表面をコーティングする効果も期待でき、このような状態の歯は虫歯や歯周病のリスクが軽減されます。
ちなみにデュアルホワイトニングに限ったことではありませんが、施術後にフッ素の取り込みが多くなることも、虫歯や歯周病のリスクが減る理由の一つです。
デュアルホワイトニングの注意点
デュアルホワイトニングの注意点としては、2種類のホワイトニングを併用することから、少し費用が高めになるという点が挙げられます。
また、歯に与える刺激は比較的強めであり、患者さんによっては知覚過敏が起こりやすくなることも考えられます。
その他、通院の手間と自宅での手間の両方がかかるのもデメリットです。
まとめ
デュアルホワイトニングを受けることで、スピーディーに理想的な白い歯を手に入れられる可能性が高いです。
そのため、今後結婚式などのイベントを控えている方にはおすすめです。
ただし、ある程度の費用がかかることについては、事前に理解しておきましょう。
また、患者さんの体調や体質によっては、ホワイトニングによる負担が大きくなることも考えられます。