歯周病は、日本人の国民病ともいえるものです。厚生労働省が出した「平成28年歯科疾患実態調査」によれば、歯周ポケット(4ミリ以上)を持つ人の割合は非常に多く、15歳以上のうちの3人に1人程度がこれを患っていると言われています。
特に歯周病を患っている人が多いのは「60歳~69歳」の層で、全体のなんと60パーセント以上の人が、4ミリを超える歯周ポケットを持っているといわれています。
「歯周病」は、多くの人が患っている病気です。今回はこの「歯周病」を取り上げて、
について解説していきます。
歯周病は、日本人の国民病ともいえるものです。厚生労働省が出した「平成28年歯科疾患実態調査」によれば、歯周ポケット(4ミリ以上)を持つ人の割合は非常に多く、15歳以上のうちの3人に1人程度がこれを患っていると言われています。
特に歯周病を患っている人が多いのは「60歳~69歳」の層で、全体のなんと60パーセント以上の人が、4ミリを超える歯周ポケットを持っているといわれています。

また日本では、「8020運動(80歳になっても、20本以上自分の歯を持とう、とする運動)」が提唱されています。しかしこのような運動の取り組みを邪魔するのが、「歯周病」です。歯周病は日本人が歯を失う理由のなかでもっとも多いものであり、歯を失う人のうちの3分の1がこの歯周病を原因として歯を喪失しています。
つまり歯周病は、日本人が非常に患いやすい病気であると同時に、日本人の歯を失わせるもっとも大きな原因となっているのです。
いつまでも健康的な歯・健康的な口内状況を維持したいと思うのであれば、歯周病対策は必須になるといえるでしょう。
【出典】
厚生労働省平成28年歯科疾患実態調査p21
日本歯周病学会(日本臨床歯周病学会)「歯周病を知っていますか?」
それでは、なぜ人はこのやっかいな歯周病にかかってしまうのでしょうか。
これを知るためには、まずは「歯周病とはどんな病気か」を知らなければなりません。
歯周病とは、歯茎に起きた炎症を指す言葉です。この炎症は、虫歯の原因にもなる「歯垢(プラーク)」と、そこに住み着いた細菌によって引き起こされます。
この炎症を放置しておくと、やがて歯を支えている骨までが溶かされてしまいます。
この結果として、自分の歯を支えていることができず、「自分の歯の喪失」に繋がってしまうのです。

歯周病は、「歯の磨き残し」「歯と歯肉の間の掃除が上手くできていないこと」によって起きます。この点では、「虫歯」と非常によく似ています。
しかし歯周病は虫歯とは異なり、自覚症状がほとんどないという恐ろしさがあります。虫歯の場合は「痛み」というアラートが鳴らされることで「自分の歯(口内)にトラブルが起きているぞ」と気づきやすく、これが「歯科医院の扉を叩いて、治療してもらおう」という契機になります。
しかし歯周病の場合は、痛みなくそのまま進行していきます。
中期状態になると、「なんとなく膿んでいる気がする」「固いものを食べたときに痛みが走る」という状況になることもありますが、初期段階ではまったく気づかない人が大半です。
歯周病が悪化すると、膿が出てきたり、歯がぐらついたりすることはあります。このように「相当に進んだ段階」で初めて歯周病であることに気づく人も多く、その結果として、「早期治療に踏み切っていれば失わずに済んだはずの歯」を失うことにつながりかねないのです。
ちなみにこの「歯周病」は、歯と歯茎の間に汚れが詰まっていることで起こりやすくなることは前述した通りですが、ほかの危険因子として、「喫煙」が挙げられることも押さえておきましょう。
煙草を吸う人は、まったく煙草を吸わない人に比べて、なんと3倍も歯周病を患いやすいということが分かっています。煙草は百害あって一利なしとよく言われますが、その影響は「口内」にも及ぶのです。
ちなみに、糖尿病の人も、一度歯周病を患うと進行が速いといわれています。
意外な盲点として、「歯のかぶせもの」が原因になることもあるという点を知っておいてください。
歯のかぶせものは、虫歯の治療などを行うときに歯につけるものです。これは本来人の歯を守るためにあるものですが、この詰め物と歯の間に隙間などがあった場合、そこに歯垢(プラーク)が作られやすく、結果的にそこから歯周病が発生することもあります。
ただ、このように警戒すべき歯周病ではありますが、これを予防する方法も治療する方法もあります。予防/治療方法は、大別して以下の3つのカテゴリーに分けられます。
ひとつずつ見ていきましょう。
「歯の健康」を守るためには、ホームケアが必要不可欠です。これは歯周病であっても同じです。
まず基本となる「食後の歯磨き」を丁寧に行うようにしてください。その後、歯の隙間を掃除するための歯冠ブラシなどを使って、食べ残しをしっかりと除去するようにします。
また、糖尿病なども悪化要因であるため、生活習慣を改善するのも効果的です。

「予防歯科」とは、「虫歯や歯周病といった口内のトラブルに対抗するための施術」を指します。たとえば歯垢(プラーク)を取ったり、歯垢(プラーク)がさらに進んだ段階である歯石を取り除いたりするのが、その代表例です。
なお歯石は基本的には自宅ケアでは除去することができません。そのため、歯科医院の力を借りるとよいでしょう。
また、正しいブラッシング方法を学ぶこともできます。
何よりも大きいのは、予防歯科で歯を点検してもらうことで、「歯周病かそうではないか」を初期に判断できるという点です。

歯周病が進んだ段階だと、歯石除去などでは対応できなくなります。この場合は、外科療法が役立ちます。
そのうちのひとつが、「フラップ手術」です。これは歯周ポケットが深いときに行われるもので、切開を伴います。
まず口に麻酔をかけたのちに、歯茎を切開して、延焼している部分や歯垢(プラーク)・歯石を取り除きます。その後で縫合し、治癒を待ちます。

また、「歯周組織再生療法」と呼ばれる手法もあります。これも歯茎を切開して歯垢(プラーク)などを取り除くことは同じですが、その後には特殊な保護剤を使って、ダメージを受けた箇所が元の健康的な状態に戻るようにします。
歯を残したいと考えている人のためには極めて優秀な選択肢となりえますが、「完全な状態での復活」は難しいと考えられています。
ふたば歯科クリニック 川崎本院
理事長 大木 烈
昭和大学歯学部卒業後、昭和大学附属病院での臨床研修を経て歯科医師としてのキャリアをスタート。現在は医療法人社団雙葉会ふたば歯科クリニックの理事長として、医院を統括する。
インプラント治療においては国際インプラント学会専門医の資格を持ち、米インディアナ大学インプラント科客員講師として海外での学術活動にも従事。矯正・補綴など多岐にわたる分野の認定資格を有し、さらに歯学博士の学位を取得するなど、臨床・研究の両面で高い専門性を発揮している。また、厚生労働省認定の臨床研修医指導医として後進の育成にも力を入れており、昭和大学歯科病院および歯学部解剖学教室にも所属し、大学との連携も継続している。
患者一人ひとりに最善の医療を届けるため、年中無休・通し診療という体制を実践。「患者様の生活の質の向上を使命とする」という姿勢のもと、予防から高度な専門治療まで幅広く対応している。
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