虫歯を治療せずそのままにしている方の中には、「手遅れになる前に治療すれば大丈夫」と考えている方もいるかもしれません。
確かに、虫歯治療は虫歯を治すためのものですが、可能であれば人生で一度も経験しない方が良いです。
今回は、虫歯を予防し、虫歯治療を避けた方が良い理由について解説します。
虫歯治療を経験しない方が良い理由6選
虫歯治療を一切受けず、健康な歯のまま過ごした方が良い理由としては、主に以下のことが挙げられます。
・痛みが出ることがある
・費用がかかる
・再発のリスクが高まる
・健康な歯を削る
・噛み合わせが変化する
・不快感を覚える
各項目について詳しく説明します。
痛みが出ることがある
虫歯治療を経験しない方が良い理由としては、まず痛みが出ることが挙げられます。
確かに、中程度くらいまでの虫歯であれば、虫歯治療を受けることで完治する可能性が高いです。
しかし、歯に穴が開いている状態の歯を治療するには、必ず歯を削らなければいけません。
またこのときには当然麻酔が採用されますが、一切痛みが出ないのかというとそうとは限りません。
痛みの感じ方には個人差がありますし、麻酔の技術も歯科クリニックによって異なります。
そのため、一切治療における痛みを経験したくないという方は、最初から虫歯を発症させないことが大切です。
費用がかかる
虫歯治療を経験しない方が良い理由としては、治療費がかかることも挙げられます。
虫歯治療は原則保険が適用されるため、そこまで高額な費用が発生することはありません。
一般的には、1回の治療につき数千円程度です。
しかし塵も積もれば山となるという言葉があるように、何度も虫歯治療を受けていると、その金額は徐々にかさんでいきます。
また虫歯治療時、高級な素材の詰め物や被せ物を選ぶ場合、自費診療になってさらに金額は跳ね上がります。
一方最初から虫歯を予防し、治療を受けなくても良い状況をキープすれば、当然上記のような費用は発生しません。
ちなみに歯科クリニックの定期検診では、ある程度費用がかかりますが、何度も虫歯治療を受けるのに比べると遥かに安いです。
再発のリスクが高まる
虫歯の再発リスクが高まることも、虫歯治療を経験しない方が良い理由の一つです。
虫歯治療を最後まで受けることで、ほとんどの虫歯は健康な状態に戻ります。
しかし詰め物や被せ物を装着している場合、虫歯が再発するリスクが高まります。
こちらは二次虫歯と呼ばれるもので、詰め物や被せ物の内部で発生する虫歯です。
二次虫歯は痛みや色の変化といった自覚症状がないため、なかなか発症していることに気付けません。
気付いた頃には、重度にまで進行しているというケースもあります。
その点、健康な歯ばかりが残っている状態の場合、少しでも変色すれば気が付けます。
変色しているだけの虫歯は、まだ穴が開いていないため、削らなくても早期に治療できる可能性が高いです。
健康な歯を削る
ある程度進行した虫歯を治療するということは、健康な天然歯を削るということになります。
こちらは今後の将来において大きなデメリットです。
虫歯治療では、歯の虫歯に侵された部分を削ることがあります。
このとき削った天然歯は、二度と元に戻ることがありません。
詰め物や被せ物で形だけはキープできますが、機能的には健康な天然歯よりも低くなります。
また歯を削ることにより、強度を保つエナメル質や象牙質が減少し、歯が脆くなってしまう可能性が高いです。
さらに歯の神経に近い部分が露出するため、冷たいものや熱いものが染みることも考えられます。
噛み合わせが変化する
虫歯治療を一度も経験しない方が良い理由としては、噛み合わせが変化することも挙げられます。
虫歯治療を受けて歯の形や大きさが変わると、噛み合わせに影響が出ることがあります。
また噛み合わせが変わると、ブラッシングがしにくく、プラークや歯石が溜まりやすくなり、かえって虫歯のリスクが高まってしまうことが考えられます。
さらに噛み合わせが悪くなることで、顔や口元の歪み、出っ歯や受け口など、顔の輪郭や口元の印象が変わることもあります。
不快感を覚える
虫歯治療を受けても、それほど痛みを感じないという方は確かにいます。
特に痛みへの配慮が徹底されている歯科クリニックで治療をうければ、ほとんど痛みを感じることなく治療を完了できるでしょう。
しかし、ある程度の不快感は避けられないため、嘔吐反射がひどい方などは虫歯治療を経験しない方が良いです。
虫歯治療中は口を開けたままの状態が続きますし、口内にさまざまな器具が入ります。
そのため、嘔吐反射がひどい方はすぐにえずいてしまい、体調を悪化させるおそれがあります。
まとめ
虫歯治療は人生で一度も経験しない方が良いですが、虫歯で歯がボロボロの方は治療を受けるしかありません。
虫歯は擦り傷や切り傷などとは違い、自然に治ることがないからです。
また歯がボロボロの方の虫歯治療は、大がかりかつ治療期間の長いものになります。
そのため、大変な思いをしないためにも、虫歯を発症させない環境を整えることが大切です。