毎朝しっかり朝食を食べてから、会社や学校に行くという方も少なくないかと思います。
その一方で、一切朝食を摂らずに出勤・通学するというケースも珍しくありません。
朝食を抜くと、虫歯のリスクが高まる可能性があるため、注意が必要です。
今回は、なぜ朝食を食べないと虫歯になりやすいのかを中心に解説します。
朝食を抜くと虫歯になりやすい理由3選
朝食を食べずに過ごしていると、しっかり食べている方に比べて虫歯を発症しやすいです。
こちらの主な理由は以下の通りです。
・唾液の分泌量が減少する
・ブラッシングの回数が減少する
・間食の機会が増加する
各項目について詳しく説明します。
唾液の分泌量が減少する
朝食を抜いてしまうと、唾液の分泌量が減少します。
こちらは咀嚼の回数が減ってしまうからです。
食事を摂る際は食べ物を咀嚼しますが、咀嚼の回数が多ければ多いほど唾液の分泌量は増加します。
また唾液には、酸性の口内を中和したり、虫歯の原因となるプラークや歯石を洗い流したりする作用があります。
そのため、朝食欲がなかったり時間が確保できなかったりする方でも、少しは朝食を摂ることをおすすめします。
ブラッシングの回数が減少する
ブラッシングの回数が減ることも、朝食を抜くことで虫歯になりやすくなる理由です。
ブラッシングは、朝と夜の1日2回行うのがベストとされています。
もちろん昼も可能であれば行うべきですが、仕事などで外出している場合はなかなか難しいです。
また朝食を食べない場合、朝ブラッシングをする機会を失ってしまうことが考えられます。
もちろん、朝起きてすぐ洗顔とブラッシングを行う習慣がある方であれば構いません。
一方、“ブラッシング=食事の後に行うもの”という考えがある方は、そのまま磨かずに外出する可能性が高いです。
ちなみに朝のブラッシングを怠ると、就寝中に繁殖した雑菌を除去できず、虫歯のリスクが高まります。
さらに、口臭を発してしまい、職場の同僚や学校の同級生などに不快な思いをさせることもあります。
間食の機会が増加する
朝食を食べずに1日を過ごしていると、必然的にお腹が空きやすくなります。
こちらは間食の機会を増加させ、虫歯のリスクを高める原因になります。
朝しっかりご飯を食べていれば、午前中アクティブに動いたとしても、昼食の時間までは持つ可能性が高いです。
一方朝食を摂っていない場合、前日の夕食から何も食べていない状態になるケースが多いため、昼食前に間食を摂ってしまうことがあります。
口内の食べカスやプラークは、当然食事を摂る機会が多い方が蓄積しやすくなります。
さらに朝食を摂らず朝ブラッシングもしていない場合、就寝中の雑菌に間食で増殖した細菌がプラスされるため、非常に口内環境は悪くなります。
もちろん、間食が増えると肥満にもつながりやすくなるため、それを防ぐためにも朝食はしっかり摂るべきです。
朝食を食べないことによるその他のデメリット
朝食を食べないことにより、虫歯のリスクが高まるだけでなく、他にもさまざまなデメリットにつながります。
例えば、朝食を抜くと脳の燃料となるブドウ糖が不足し、集中力や記憶力の低下を招きます。
また空腹によるストレスからイライラしやすくなったり、腸の動きが悪くなって便秘になりやすくなったりするのもデメリットです。
さらに朝食を抜くことで昼食時に血糖値が急上昇しやすく、こちらは糖尿病のリスクを高めます。
その他、免疫力が低下して体調を崩しやすくなることや、高血圧・脳卒中といった重大な疾患を患いやすくなることも考えられます。
適切な朝食の選び方について
朝食を食べないことは虫歯の発症リスクを高めますが、食べていても摂取する内容に注意しなければ、虫歯のリスクは上がってしまいます。
朝食を選ぶ際には、砂糖の少ないものや、歯を強くするカルシウムが豊富なものを選ぶべきです。
例えば卵やヨーグルト、牛乳やチーズなどはおすすめの食品だと言えます。
ヨーグルトについては、必ず無糖のものを選びましょう。
また健康的であっても、低脂肪ヨーグルトの摂取は控えるべきです。
低脂肪ヨーグルトは、名前の通り脂肪が除去されていますが、その代わりに砂糖を加えて美味しく仕上げられているものがほとんどです。
さらに玄米や雑穀米は、白米よりも糖質が少ないため、虫歯予防に効果的です。
ちなみにパンやドライフルーツなどの粘着性の高い食べ物は、歯の表面に長時間付着しやすく、虫歯のリスクを高めます。
ドライフルーツについては、穀物を加工したグラノーラなどによく含まれています。
まとめ
本記事を読んでいただければわかるように、虫歯と朝食には非常に深い関連性があります。
朝食を摂っていれば必ず虫歯を予防できるというわけではありませんが、確率を減らせるという意味では、朝食を習慣づけるべきだと言えます。
また口内環境だけでなく、体調を良くしたいという方も、積極的に朝食を摂るようにしましょう。
もちろん、朝食後のブラッシングは忘れないようにしてください。