朝は出勤や通学前の準備、子どもの世話などで忙しく、なかなか時間が取れない方も多いかと思います。
また忙しい状況のため、朝食にもあまり時間をかけたくない方が多く、このような場合によく選ばれるのがシリアルです。
しかし、シリアルは虫歯のリスクを高めることがあります。
今回はこちらの点を中心に解説します。
シリアルの概要とメリット
シリアルは、トウモロコシやオーツ麦、小麦などの穀物をフレーク状もしくはパフ状に加工した食品です。
コーンフレークやグラノーラなどが代表的で、主に朝に食べられます。
コーンフレークは、トウモロコシを薄く伸ばして焼いたもので、グラノーラはオーツ麦やナッツ、ドライフルーツなどを混ぜて焼き上げたものです。
またシリアルのメリットは、何と言っても手軽に食べられるという点です。
牛乳や豆乳を注ぐだけで食べられるため、忙しい朝にはピッタリです。
冷たい牛乳をかけて食べるものはコールドシリアル、水や牛乳を入れて加熱調理するものはホットシリアルと呼ばれます。
またシリアルはさまざまな栄養素をバランス良く含んでいて、満腹感も得やすいです。
栄養素の中でも特筆すべきなのは食物繊維であり、シリアルは白米よりも食物繊維を多く含んでいます。
食物繊維は、便秘の改善や腸内環境の改善に役立ちます。
シリアルが虫歯のリスクを高める理由3選
シリアルは朝にピッタリの食品ですが、以下の理由により虫歯のリスクが高まるため、注意が必要です。
・砂糖が多く含まれている
・歯に付着しやすい
・口内が乾燥した状態で食べることが多い
各項目について詳しく説明します。
砂糖が多く含まれている
シリアルは栄養価の高い食品ですが、一般的には砂糖が多く含まれています。
そのため、必然的に虫歯のリスクは高まります。
市販のシリアルには、砂糖やハチミツ、アガペシロップなどの甘味料が多く含まれています。
これらの砂糖は、虫歯菌の大好物です。
虫歯菌は、口内で糖分を分解して酸をつくり出します。
このとき生成された酸が歯を溶かしていくことで、虫歯を発症します。
歯に付着しやすい
歯に付着しやすいことも、シリアルが虫歯につながりやすい理由です。
シリアルは、基本的に牛乳などをかけて食べるものです。
シリアルに使用されている穀物類は、これらの水分を含んだときにやわらかくなり、歯にくっついたり歯と歯の隙間に挟まったりしがちです。
また商品によっては、ドライフルーツが含まれているものもあります。
ドライフルーツは、大量の砂糖が使用されている上に、粘着性の高い食品です。
そのため、虫歯のリスクを高める原因になります。
ちなみにシリアルは朝の時間帯に食べることが多いですが、朝は時間がないため、食べた後ブラッシングをせずに出かけてしまう方も多いです。
朝口内に付着したシリアルは、ブラッシングで丁寧に落とさなければ次のブラッシングまでにプラーク化し、虫歯を誘発します。
口内が乾燥した状態で食べることが多い
シリアルは、口内が乾燥した状態で食べることが多く、こちらが虫歯のリスクを高めているとも言えます。
シリアルは、朝食になるべく時間をかけたくない方だけでなく、朝あまり食欲がないという方にも選ばれることが多いです。
また後者に該当する方は、朝起きてすぐシリアルを食べるケースもよく見られます。
しかし、寝起きの口内はとても乾燥しているため、虫歯菌が活動しやすい環境です。
このような環境の口内にシリアルが入ることにより、より虫歯のリスクが上がることが懸念されます。
シリアルによる虫歯リスクを減らすための対処法
朝シリアルを食べる機会が多いという方は、なるべく虫歯を発症させないように工夫するべきです。
具体的には、砂糖が少ないシリアルを選んだり、食後すぐに歯を磨いたりすることが大切です。
シリアルの中には、全粒穀物のものなど砂糖の含有量が極端に少ないものもあります。
もちろん、これらは砂糖やドライフルーツが多く含まれるものより甘さはありませんが、虫歯を防ぎたい方にはおすすめです。
極端に言えば、シリアルに美味しさよりも手軽さを求めている方に向いていると言えます。
またシリアルを食べた後は、必ずブラッシングをして口内の砂糖や食べカスを除去することが望ましいです。
そのためには、忙しい朝の時間帯でもブラッシングができるように、少し余裕を持って起床しなければいけません。
ちなみに、シリアルは牛乳と合わせて食べている時点で、ある程度虫歯のリスクが軽減されています。
牛乳に含まれるカルシウムは、歯のエナメル質を強化するため、虫歯予防に最適です。
さらに、牛乳には口内の酸を中和する働きもあります。
まとめ
毎朝のようにシリアルを食べている方は多いかと思いますが、実はシリアルは虫歯のリスクを高めてしまう食べ物です。
そのため、商品の選び方や食べ方などには気を付けなければいけません。
またシリアルを食べる方は、ヨーグルトやバナナなど、他にも多少虫歯のリスクがあるものをあわせて食べがちです。
これらを食べた朝は、どれだけ忙しくても食後のブラッシングを行いましょう。