ブラッシングは、虫歯や歯周病を予防するためには欠かせない習慣です。
しかし、中にはブラッシングが苦手な方もいるでしょう。
苦手だからといって、ずっと避け続けているわけにもいきません。
今回は、ブラッシングが苦手になってしまう原因とその対策について解説します。
ブラッシングが苦手になる原因と対策5選
普段ほとんどブラッシングをしないという方は、以下の理由により苦手になっていることが考えられます。
・嘔吐反射が強い
・過去のトラウマがある
・歯並びが悪い
・面倒臭い
・磨き方がわからない
各項目の詳細と対策について説明します。
嘔吐反射が強い
ブラッシングが苦手な方の中には、嘔吐反射が強い方も多くいます。
嘔吐反射は、口内に異物が入ることにより、強い吐き気を催す状態です。
歯科治療において起こることが多いですが、ひどい方はブラッシングの際、歯ブラシを口に入れるときにも起こります。
ブラッシングの途中に何度もえずいてしまうと、なかなかブラッシングは進みませんし、苦手意識を持ってしまっても無理はありません。
このようなケースでは、まず使用する歯ブラシのヘッドを小さくすることをおすすめします。
ヘッドが小さければ異物感は減りますし、より細かいところまでブラッシングできるため良いとこ尽くしです。
また歯ブラシを使用する際は、できる限り喉の奥まで入れないようにしましょう。
虫歯や歯周病をしっかり予防するには、丁寧に奥まで磨かなければいけませんが、最初はまずブラッシングという行為自体に慣れることが大切です。
過去のトラウマがある
過去のブラッシングでトラウマがある方は、大人になってからでもブラッシングに苦手意識を抱きがちです。
例えば歯科クリニックの治療で痛い思いをした方などは、同じように口にものを入れるブラッシングの際、その思い出がフラッシュバックすることがあります。
また子どもの頃、両親の仕上げ磨きが怖かったり強かったりした場合も、ブラッシングが苦手になることが考えられます。
仕上げ磨きを行う際、子ども側は両親のブラッシングに身をゆだねるしかありません。
そのため、力や口調が強かったとしても、なかなか言い出せず怖い思いをすることがあります。
このようなトラウマを克服するには、まず歯科クリニックに相談することをおすすめします。
歯科クリニックを訪れること自体が苦痛という方もいますが、治療ではなくブラッシング指導を受けるだけでも、苦手意識はかなり軽減されることが予想されます。
歯並びが悪い
歯並びが悪く、どれだけ磨いても汚れが取れないという方も、次第にブラッシングが苦手になることがあります。
確かに、歯並びがキレイな方に比べて、歯並びが悪い方のほうがブラッシングはしにくいです。
特に歯が重なっている部分などは、しっかり磨かなければプラークを除去できません。
このようなケースでは、歯ブラシ以外のデンタルケアグッズを使用することを検討しましょう。
例えばデンタルフロスや歯間ブラシなどは、歯並びが悪くても汚れをかき出すことができるアイテムです。
面倒臭い
単純に磨くのが面倒くさいことにより、徐々にブラッシングが苦手になってしまう方も多いです。
一般的にブラッシングを行う際は、洗面所に行き、歯ブラシに歯磨き粉をつけ、磨いた後にうがいをするという一連の流れがあります。
面倒臭いと感じる方は、そもそも洗面所まで行くのが面倒だったり、ブラッシングの時間を退屈に感じたりします。
このような場合は、ブラッシングの時間をあらかじめ決めておき、短時間で終わらせるように意識しましょう。
ブラッシングが面倒だと感じる方は、ダラダラと磨いてしまいがちです。
どれだけ長く磨いても、ダラダラと適当に磨いていては意味がありません。
逆にブラッシングの時間を決めておき、効率良く短時間で磨くことができれば、それほど時間もかかりませんし面倒臭さも軽減するでしょう。
磨き方がわからない
そもそも磨き方がわからないことから、少しずつブラッシングから遠ざかっている方もいるでしょう。
ブラッシングによりプラークが落ちたことや、歯茎の色が健康になったことなど、何かしらの成果がなければ、なかなかブラッシングが好きにはなれません。
しかし、磨き方がわからないと目に見える成果は得にくいため、そのような場合は歯科クリニックでブラッシング指導を受けましょう。
ブラッシング指導では基本的な歯ブラシの選び方や動かし方、歯と歯の間や奥歯の磨き方など、プロの指導を受けることができます。
さらにブラッシング指導の後定期検診に通うことで、より口内を清潔に保つことができ、ブラッシングに対するモチベーションがアップします。
まとめ
冒頭で触れたように、ブラッシングが苦手だからといって、そのまま避け続けられるほど甘くありません。
どれだけ他の対策を取っていても、ブラッシングを一切していなければ、虫歯や歯周病を防ぐことは不可能です。
そのため、まずはなぜ苦手意識を持っているのかを再確認し、その原因を克服できるような対策を取るべきです。