虫歯を予防するにあたっては、食事の内容を考慮するだけでなく、食事を摂るタイミングも重要になってきます。
また夜寝る直前に食事を摂ってしまうと、虫歯のリスクが高まるため、注意しなければいけません。
今回は、就寝前の飲食を控えるための主な対策について解説します。
就寝前の飲食が虫歯につながる理由
就寝する直前は、すでに夜のブラッシングを済ませている状態です。
そのため、このタイミングで飲食をすると、当然口内には食べカスやプラークが残りやすくなります。
また就寝中は唾液の分泌量が減少し、口内を洗い流してくれる自浄作用が低下します。
つまり、寝ている間は食べカスやプラークが口内に残ったままになるため、虫歯のリスクが高まるということです。
就寝前の飲食を控えるための対策7選
就寝直前の飲食を控えるための対策としては、主に以下のことが挙げられます。
・夕食をしっかり取る
・ゆっくり食べる
・生活リズムを整える
・水分をこまめに摂る
・温かい飲み物を飲む
・ガムを噛む
・気分転換をする
各項目について詳しく説明します。
夕食をしっかり取る
寝る直前の飲食を控えるためには、まず夕食をしっかり取ることが大切です。
就寝前最後の食事は夕食になることがほとんどのため、このタイミングである程度お腹を満たしておくことが大切です。
また夕食では炭水化物だけでなく、タンパク質や野菜をバランス良く食べることが大切です。
もちろん、夕食後にはなるべく早くブラッシングを行い、もう何も食べない状況をつくっておくことが重要です。
ブラッシングによって口内がスッキリすると、必然的に食欲は減退します。
ゆっくり食べる
就寝前の飲食を控えるには、夕食をゆっくり食べることも大切です。
よく噛んで食べることにより、唾液の分泌量が増え、口内が洗い流されやすくなります。
夕食後はブラッシングを行いますが、食事の段階で食べカスやプラークが残りにくい環境をつくっておくことが大切です。
生活リズムを整える
生活リズムを整えることも、就寝前の飲食、虫歯を予防するためのポイントです。
具体的には食事時間や睡眠時間を規則正しくすることにより、食欲の乱れを防ぎます。
また先ほど夕食に関することを解説しましたが、就寝前の飲食を防ぐには朝食や昼食についても意識すべきです。
1日の始まりに朝食を欠かさず摂ることで、身体のリズムが整い、夜間の空腹感を防ぎます。
朝食としては卵料理やヨーグルト、全粒粉パンなどがおすすめです。
さらに昼食については、鶏むね肉や豆腐、玄米や野菜などを中心とした低GIの食事を摂ることで、満腹感が持続しやすくなります。
水分をこまめに摂る
就寝前に飲食をしてしまいがちな方は、こまめに水分を摂ることも意識しましょう。
人の脳には、喉の渇きを感知する中枢と、空腹を感知する中枢があります。
これらは極めて近い位置にあるため、たまに喉の渇きを空腹と勘違いすることがあります。
そのため、就寝前に空腹でどうしようもないという状況でも、コップ1杯の水を飲めば食欲が収まることがあります。
ちなみに、夕食後のブラッシングから就寝するまでの間に何も飲まないと、口内は乾燥してしまいます。
就寝中はさらに乾燥するため、寝る前に水分補給をするのはとても大切なことです。
温かい飲み物を飲む
温かい飲み物を飲むことも、就寝前の飲食を控えるための対策です。
飲み物は就寝前の口内の乾きを防ぐという話をしましたが、温かい飲み物は身体を温め、リラックスする効果があります。
そのため、空腹感を紛らわせるのに役立ちます。
またここでいう温かい飲み物とは、白湯や砂糖不使用のハーブティーなどを指しています。
砂糖が入ったコーヒーなどは虫歯のリスクを高めるため、避けるようにしましょう。
ガムを噛む
就寝前にどうしても空腹が我慢できない場合は、ガムを噛むことをおすすめします。
ガムを咀嚼することで、唾液の分泌量は増加しますし、一時的に空腹感も和らぎます。
またこのとき摂取するガムは、キシリトール配合で砂糖不使用のものが望ましいです。
キシリトール配合のガムであれば、唾液の分泌量を増やすだけでなく、歯の再石灰化を促したり、虫歯菌の活動を弱めたりする効果も期待できます。
気分転換をする
就寝前の飲食を控えるには、気分転換をすることも大切です。
例えばストレッチをしたり、音楽を聴いたりすることにより、食べること以外に意識が行き、空腹感が紛れることがあります。
ただしあまりに激しく身体を動かすと、眠れなくなったり身体が水分を失って口内が乾きやすくなったりするため、注意してください。
まとめ
就寝前の飲食は虫歯につながるだけでなく、肥満や生活習慣の乱れなどのリスクも高めます。
そのため、1日3食の食事を充実させ、就寝前は何も口にしないことが望ましいです。
またどうしても空腹に耐えきれないというのであれば、水を飲んだり、別のことに意識を向けたりして対応しましょう。
どれだけ丁寧にブラッシングをしていても、寝る直前に食べてしまっては意味がありません。
