虫歯は大人に比べて、子どもの方が発症のリスクは高いです。
こちらは、永久歯よりも乳歯の方がやわらかく脆いことが主な理由です。
しかし、大人になってすべての歯が永久歯になったとしても、虫歯のリスクがなくなるというわけではありません。
今回は、社会人になってから虫歯を発症することのデメリットを解説します。
社会人になってから虫歯を発症するデメリット5選
社会人になり、組織の一員として働く方が虫歯を発症すると、以下のようなデメリットが生まれます。
・仕事のパフォーマンスの低下
・周囲からの評価の低下
・人間関係への影響
・治療期間の確保が難しい
・全身の健康リスク
各デメリットについて詳しく説明します。
仕事のパフォーマンスの低下
社会人になって虫歯を発症すると、そのせいで仕事のパフォーマンスが低下することがあります。
虫歯の痛みが気になると、目の前の業務に集中できなくなります。
特に神経にまで達した重度の虫歯では、激しい痛みが集中を著しく阻害します。
またそれによって生産性が低下すると、会社全体に迷惑がかかります。
虫歯の悪化によって噛み合わせが悪くなることで脳への刺激が弱まり、思考能力が鈍ることも指摘されています。
さらに、仕事に集中できないことでミスが増えたり、業務が滞ったりすることも考えられます。
このような状況が続くと、定時になっても帰宅することができず、体調の悪化を引き起こす可能性があります。
周囲からの評価の低下
社会人になってから虫歯を発症した場合、周囲からの評価も低下するおそれがあります。
ここでいう評価とは、主に虫歯が引き起こす見た目の問題、口臭などに対する評価を指しています。
虫歯を発症すると、歯の色が黒く変色したり、穴が開いたりすることがあります。
また、細菌の影響で強い口臭を発するようになることも考えられます。
例えば営業職や接客業など、人と接する機会の多い職業では、見た目の問題や口臭が相手に不快感を与えやすいです。
その結果、取引先や顧客からの信頼を損なう可能性があります。
人間関係への影響
人間関係への影響も、社会人の方が虫歯を発症することのデメリットです。
虫歯による見た目の悪化や口臭は、当然社内にいる同僚にも影響を与える要素です。
虫歯で歯が黒くなっている場合、「だらしない」「不潔」という印象を与えてしまいますし、口臭は同僚の業務さえも妨害してしまうことがあります。
またこのような状況が続くと、徐々に同僚からは距離を置かれるようになります。
そのため、コミュニケーションが希薄になり、孤独感を覚えたまま働くという状況になりかねません。
口臭は特にデリケートな問題であるため、直接指摘されることはなくても、ニオイによって敬遠される可能性は高いです。
ちなみにあまりにも口臭がきつい場合、同僚からスメルハラスメントであることを指摘されるケースもあります。
スメルハラスメントは、ニオイによって他人に不快かを与える行為であり、改善しなければ職場での肩身はさらに狭くなります。
治療期間の確保が難しい
社会人になってから虫歯を発症することの大きなデメリットとして、治療期間の確保が難しいことが挙げられます。
例えば学生の場合、学業や部活動、アルバイトなどで忙しい方もいますが、歯科クリニックに通うために時間を確保するのはそれほど難しくないことが多いです。
一方、正社員として会社で働く方は、平日ほとんど時間を確保できない方も多いです。
歯科クリニックの中には夜間まで診療しているところもありますが、そうでない場合はどうしても業務に穴を開けることになります。
忙しい勤務時間中に通院する場合、有給休暇や早退などを繰り返すことも考えられ、こちらは同僚や上司に迷惑をかけることにつながります。
もちろん、歯科クリニックに通うのは悪いことではありませんが、虫歯を発症させないように日々予防していれば、このような状況は未然に防げます。
全身の健康リスク
社会人になってから虫歯を発症した場合、ある程度年齢を重ねているケースも多いです。
またこのような方は免疫力が低下していることが多く、全身の健康リスクも高まります。
免疫力は年齢を重ねるほど低下し、特に口内環境が悪化している方は体調を崩しやすくなります。
このような環境で虫歯を発症すると、炎症が歯の根元から全身に広がり、重大な疾患を患う可能性が高くなります。
例えば心臓病や脳梗塞、糖尿病といった疾患は虫歯と関連性が深く、発症すると非常に厄介です。
場合によっては入院しなければいけなくなったり、最悪の場合命の危険にさらされたりすることもあります。
まとめ
虫歯は大人になったら発症しづらくなると考えている方もいるかもしれませんが、実際はそうとは限りません。
確かに小さい子どもに比べればリスクは低いかもしれませんが、生活習慣によっては大人でも複数本の虫歯を発症するケースがあります。
また社会人の虫歯は業務や周りの方に影響が出やすく、なおかつ時間のなさからスムーズに治療するのも難しいです。
そのため、そもそも発症させないためにケアはしっかり行うべきです。