【鶴見・川崎の歯医者】虫歯が顎関節症につながる理由について

顎関節症は、口を開閉する顎の関節、顎を動かす筋肉などに異常が起こる疾患です。
カクッと音がしたり、口が開きにくくなったりといった症状を伴います。
またこちらは主に歯ぎしりや食いしばりなどによって発症しますが、虫歯が原因になることもあります。
今回は、虫歯が顎関節症につながる主な理由について解説します。

虫歯が顎関節症につながる理由4選

虫歯が顎関節症を引き起こす主な理由としては、以下のことが挙げられます。

・噛み合わせの変化
・痛みによる片噛み癖
・顎の筋肉への負担
・ストレス

各項目について詳しく説明します。

噛み合わせの変化

虫歯による噛み合わせの変化は、顎関節症を引き起こす要因になります。

虫歯を発症し、ある程度進行してしまった場合、歯に穴が開きます。
また穴が開いた状態をさらに放置していると、歯はどんどん溶けていき、歯冠部と呼ばれる噛む部分を失っていきます。

もちろん、噛む部分を失うほど溶けた歯があると、これまでと同じように噛み合わせることは不可能です。
さらにこのような噛み合わせの変化が、顎の位置のバランスを崩したり、顎に負担をかけたりすることにつながります。

最終的には、冒頭で触れたような顎の異音や開けづらさ、痛みといった顎関節症の症状が現れるようになります。

ちなみに、普段口内ケアがおろそかになっている方は、複数本同時に虫歯を発症する可能性も高いです。
何本も虫歯になっていれば、当然その分噛み合わせの悪化もひどくなり、顎関節症のリスクが高まります。

痛みによる片噛み癖

虫歯の痛みにより、片噛み癖がついている方も、顎関節症を発症しやすいです。

虫歯が進行している歯でものを噛むと、当然痛みが出ます。
そのため、無意識に虫歯がない方の歯でばかり噛んでしまいます。

また虫歯を治療せず放置している方は、虫歯がない方の歯で噛むという状態で長期間過ごすことになります。
その結果、片噛み癖がついてしまい、顎関節の位置に異常が出ることが考えられます。

もちろん、同じ方の歯ばかりで噛んでいると、そちらの虫歯リスクも高まります。
つまり虫歯の痛みを避けることで片噛み癖がついてしまうと、歯列全体に虫歯ができてうまく咀嚼できない上に、顎の異常も生じるということです。

顎の筋肉への負担

虫歯を発症している方は、片方の歯でばかり噛む癖がつくという話をしました。
こちらは顎の位置がずれるだけでなく、顎の筋肉への負担を大きくする原因にもなります。

また虫歯の状態で食事を摂る際、どうしても痛い方の歯を避けられないケースも出てきます。
例えばスープなどを飲むときは、痛む方の歯に流れてしまい、ズキズキとした痛みを感じます。

このような状態のとき、多くの方はゆっくり時間をかけて食事を摂るようになりますが、あまりに長時間食事をしていると顎の筋肉が疲れてしまいます。
その結果、顎の筋肉の緊張を招き、顎関節症の発症・悪化につながります。

ストレス

虫歯が引き起こすストレスも、顎関節症の原因の一つです。

虫歯を発症すると、さまざまなストレスに襲われます。
例えば思い通りに食事ができないことや、何もしていなくても痛みが出ること、さらには質の良い睡眠が取れないことなどによるストレスです。

また精神的なストレスは、顎周辺の筋肉を緊張させ、歯ぎしりや食いしばりを発症する原因になります。
歯ぎしりや食いしばりは、顎に極めて強い負担をかける行動であり、顎関節症の原因としてもっともポピュラーなものです。

ちなみに、虫歯ができている状態で歯ぎしりや食いしばりを行うと、当然虫歯の部分には激痛が走ります。
歯ぎしりや食いしばりは、就寝中無意識に行うことが多いため、このような痛みはなかなか避けることができません。
咬合時の何倍もの圧力がかかることから、痛みで飛び起きてしまうことも考えられます。

虫歯治療が顎関節症を引き起こすことも

虫歯だけでなく、虫歯治療が顎関節症を引き起こすというケースもあります。

虫歯になった部分を削った後は、その部分に詰め物や被せ物を装着します。
しかしこれらの適合性が悪かった場合、噛み合わせの高さが変わって顎に負担がかかり、顎関節症を引き起こす可能性があります。

特に銀歯やレジンといった保険診療の素材の場合、うまく適合しないことも十分考えられます。

また重度に虫歯については、削る治療ではなく抜歯で対応することもあります。
抜歯をした部分は当然歯がないため、噛み合わせは大きく変化し、こちらも顎関節症の原因になり得ます。

もちろん、虫歯治療は治療後の噛み合わせも考慮されて行われますが、絶対にこのようなことが起こらないとは限りません。

まとめ

虫歯の痛みは、重度にまで進行するとほとんどなくなります。
しかし、こちらは神経が死滅しただけでなり、その後も虫歯は進行し続けます。
また虫歯が進行し続ける間は、顎関節症の発症リスクもあり、当然すでに発症している顎関節症も治りません。
そのため、重大な問題が発生する前に、虫歯は治療しておくべきだと言えます。
特に初期段階の虫歯は、歯を削らない簡単な治療でも治すことができます。

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