【川崎の歯医者】ブラッシングの力が強くなってしまう原因
ブラッシングを行う際は、100~200g程度の適度な力を入れる必要があります。 力が強すぎると、歯の表面が削れて知覚過敏になったり、歯茎が下がったりするおそれがあります。 また歯ブラシの毛先が広がり、汚れが落ちにくくなることにもつながります。 今回は、ブラッシングの力が強くなってしまう主な原因について解説します。 ブラッシングの力が強くなる原因6選 ブラッシングの力が強くなってしまう原因としては、主に以下のことが挙げられます。 ・汚れを削り落とすという間違った認識 ・ブラシの持ち方 ・ストレスやイライラ ・歯ブラシの毛先の広がり ・磨き残しへの不安 ・研磨剤の強い歯磨き粉への依存 各項目について詳しく説明します。 汚れを削り落とすという間違った認識 ブラッシングの力が強くなる最大の原因は、プラークを物理的にゴシゴシと削り落とすべき硬い汚れだと思い込んでいることです。 実際には、プラークは細菌の塊であり、台所の排水口のヌメリのような柔らかい性質を持っています。 そのため、強力な摩擦は必要なく、毛先が軽く触れていれば十分に除去できます。 しかし、「強く磨くほど白くなる」「力強く動かす方が汚れはよく落ちる」という先入観があると、つい手に力が入ってしまいます。 このような誤解は、歯の表面にあるエナメル質を削り、象牙質が露出して知覚過敏を引き起こす原因となります。 まずは汚れの性質を正しく理解し、優しくなでるような感覚を持つことが重要です。 ブラシの持ち方 歯ブラシを握る際、手のひら全体でグーのように握りしめてしまうと、腕全体の力がダイレクトにブラシに伝わってしまいます。 この持ち方は大きな筋肉を使って動かすことになるため、細かい力加減の調整が難しく、無意識のうちに適切な圧力を大きく超えてしまいがちです。 理想的な強さは、冒頭で触れた通り100g〜200g(キッチンスケールに毛先を当てて、少ししなる程度)ですが、グー握りではその数倍の圧力がかかりやすくなります。 これを防ぐには、鉛筆を持つように指先で支えるペングリップが推奨されます。 指先だけで操作することで、余計な圧力が逃げやすくなり、繊細なブラッシングが可能になります。 ストレスやイライラ 精神的なストレスや、忙しい時間帯の焦りなどは、ブラッシング圧に顕著に現れます。 心に余裕がない時やイライラしている時は、交感神経が優位になり、全身の筋肉が緊張状態になります。 その結果、自分ではいつもと同じように磨いているつもりでも、無意識に手元へ強い力が加わってしまいます。 また「早く終わらせたい」という心理が働くと、一回一回のストロークが大きく、かつ激しくなり、結果として歯や歯茎に大きな負担をかけます。 ブラッシングを単なる作業としてこなすのではなく、リラックスタイムの一環として捉え、ゆっくりと呼吸を整えながら行うことが、過剰な力を抜くための秘訣です。 歯ブラシの毛先の広がり 長期間同じ歯ブラシを使い続けて毛先が広がってしまうと、汚れを落とす効率が著しく低下します。 また毛先が倒れていると、歯の面に均一に当たらなくなるため、磨いた後のスッキリ感が得られにくくなります。 すると、「汚れが落ちていない」と感じた脳が、それを補おうとしてさらに強い力で押し当てるよう命令を出してしまいます。 この“落ちないから強く磨く”という悪循環が、オーバーブラッシングの習慣を定着させてしまいます。 磨き残しへの不安 「虫歯になりたくない」「歯周病を絶対に防ぎたい」という強い不安感や、過去の治療経験によるトラウマがある場合、防衛本能として磨く力が強くなる傾向があります。 隅々まで完璧に綺麗にしようとするあまり、特定の部位を何度も執拗に、かつ強い力で擦ってしまうという仕組みです。 特に奥歯の溝や歯の裏側など、磨きにくいと感じている箇所ほど“念入りに=強く”という変換が起きやすくなります。 研磨剤の強い歯磨き粉への依存 最近は歯に優しい低研磨の歯磨き粉が増えていますが、これまで研磨剤の強いタイプを使用していた人がこれに変えると、一時的にツルツル感が足りないと感じることがあります。 この物足りなさを摩擦力で補おうとして、知らず知らずのうちに腕に力が入ってしまうケースがあります。 また大量の泡が立つ発泡剤入りの歯磨き粉を使用していると、泡のせいで毛先がどこに当たっているか分からなくなり、感覚が鈍って力が強くなることもあります。 磨いた後の爽快感や泡立ちという感覚的な報酬を求めすぎると、歯本来の状態よりも“磨いている感”を優先してしまい、過剰な力でのブラッシングを助長することにつながります。 まとめ ブラッシングはあくまで丁寧に行うものであり、強い力で行うものではありません。 そのため、これまで強い力で磨いていたという自覚がある方は、一度方法を改めてみましょう。 またつい力が入ってしまうという方は、一度歯科クリニックでブラッシング指導を受けることをおすすめします。 ブラッシング指導では磨く際の力加減だけでなく、歯ブラシの選び方や使い方、その他のセルフケアの方法まで詳しく伝授してくれます。
2026.02.21