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お知らせ

予防歯科に欠かせないフッ化物について

歯科医院では、治療や検査をした後で歯に何か塗りますが、それはフッ化物です。 フッ化物やフッ素という名前は聞いたことがあっても、具体的な効果については知らない人も多いでしょう。 歯にフッ化物を塗ることで、なぜ虫歯予防になるのか解説します。 フッ化物にはどのような効果がある? ドラッグストアで売られている歯磨き粉、洗口液、デンタルリンスなどのオーラルケア用品を見ると、フッ素が配合されていると書かれているものが多いでしょう。 フッ素とは元素のひとつです。 陰イオンになったらフッ化物イオンと呼ばれ、他の元素と結合したらフッ化物と呼ばれます。 つまり、フッ素配合と書かれているオーラルケア用品に配合されているのは、純粋なフッ素ではなくフッ化物です。 フッ素は反応性が高く、単一で存在することがほとんどない元素であり、すぐに他の元素と化合してしまいます。 フッ素そのものを配合したくても、すぐに他の元素と化合してしまうため、純粋なフッ素を配合することはほぼ不可能なのです。 歯科医院では、フッ化物の一種であるフッ化ナトリウムという、フッ素とナトリウムの化合物を歯に塗布しています。 フッ化ナトリウムは、歯の構造に働きかけて結晶構造を変化させ、元々のハイドロキシアパタイトから安定しているフルオロアパタイトへと変化させます。 フルオロアパタイトに変化させることで、歯が丈夫になって酸にも強い構造になるため、虫歯になりにくい歯に変わるのです。 虫歯の原因菌である細菌は酵素を出して酸を産生することで歯を溶かしますが、フッ化物には抗酵素作用もあるため、細菌が酵素を出さないよう阻害する働きもあります。 また、抗菌作用もあるため、虫歯の原因菌が活発に動かないようにし、細菌を減らすこともできるでしょう。 歯は、リンやカルシウムなどの成分が溶け出す脱灰と、唾液に含まれる成分を吸収する再石灰化という動きを繰り返します。 虫歯になるのは、再石灰化が間に合わず歯が大きく溶けてしまったときですが、フッ化物によって再石灰化を促進できるため、虫歯になるのを防止できるのです。 歯にフッ化物をつける方法 フッ化物には多くの働きがありますが、純粋なフッ素は猛毒であるため、毒性がないかどうか気にする人もいます。 確かに、純粋なフッ化物を一度にたくさん摂取するようなことがあれば、吐き気を催すこともあるでしょう。 しかし、一般的に歯磨きで使用するような量であれば、特に影響はなく何も起こることはありません。 歯科医院でフッ化物を塗布してもらうのは問題ありませんが、フッ化物が配合されている歯磨き粉を使用する場合には、歯につけた後に落ちにくくするための工夫が必要です。 そのまま歯磨き粉として使用して歯を磨き、口をゆすぐとフッ化物が落ちてしまいます。 これを防ぐため、フッ化物配合の歯磨き粉は歯を磨くときに使用するのではなく、通常の歯磨き粉で磨いた後に、軽く塗布するように使用しましょう。 歯磨きをした後は、うがいをして歯磨き粉を洗い流すことになりますが、うがいを何回もしているとフッ化物が流れてしまいます。 フッ化物が落ちてしまうと当然効果がなくなるため、普通の歯磨き粉で歯を磨いてうがいをしてから、薄く表面に塗るようにした方がよいでしょう。 家庭や学校では、みんなでフッ化物が含まれている薬剤を用いて、口をゆすぐこともあります。 また、歯科医院では数ヶ月おきに塗布してもらうのが効果的です。 フッ素との違いは? 歯に塗布して虫歯予防になるのは、フッ素と思われているケースが多いのですが、フッ素はフッ化物と何が違うのでしょうか? フッ素は原子番号9番の元素ですが、単体では強い毒があります。 そのため、何もしないまま使用すると体調を崩したり、死亡したりする可能性があるのです。 実は、フッ素は元素単体では強い酸化作用があるため、単体で存在することはほとんどなく、他の元素と結合してしまいます。 フッ素が化合したものがフッ化物であり、フッ化物になると元々あった毒性が消えるため、安心して使用できます。 歯に塗布されるのもフッ化ナトリウムというフッ化物であるため、毒性はなく歯を守る働きだけがあるのです。 市販されている歯磨き粉のほとんどにフッ化物が配合されていますが、年齢によって推奨される濃度が異なるため、注意してください。 まとめ 歯に塗布すると虫歯予防の効果があると知られているフッ化物ですが、具体的な働きについては知らない人が多いでしょう。 フッ化物を歯に塗布することで、再石灰化が促進されて細菌の働きを抑え、歯が溶けるのを防ぐことができます。 虫歯になる過程を阻害してくれるため、非常に高い効果があるのです。 歯科医院に行ったときだけではなく、自宅でもフッ化物が配合された歯磨き粉や洗口液を使用して、虫歯を予防しましょう。

2024.09.17

虫歯治療に使われる「電気診」

歯の中心にある、神経や血管がある組織を歯髄といいますが、歯髄まで虫歯が進行すると歯髄炎になってしまいます。 歯髄の状態を検査する方法はいくつかあり、電気診も方法の1つです。 虫歯治療に用いられる電気診とは、どのような検査方法でしょうか? 電気診について、解説します。 電気診とは? 歯の構造は、もっとも外側にエナメル質でできた層があり、内側には象牙質でできた層、中心部には歯髄という組織があります。 歯髄には神経や血管が集まっていて、虫歯の治療をする際に神経を抜く場合は、歯髄を除去する抜髄を行うのです。 虫歯は、歯の外側から徐々に溶かしていきますが、虫歯が進行すると歯髄まで感染することになります。 歯髄が虫歯に感染してしまうと激しい痛みが生じますが、そのまま放置していると神経が死んでしまうため、痛みを感じなくなるでしょう。 痛みが治まったとき、歯髄が死んでしまったのか、もしくは治療をして虫歯の原因菌を追い出すべきかの判断を下すのは、自分では困難です。 そのため、歯科医院で診てもらわなければなりません。 歯髄が生きているかどうかを歯科医師が判断する方法の1つに電気診がありますが、どのような検査方法でしょうか? 電気診は、電気歯髄診断機を使用して歯に弱い電気を流すことで刺激を与え、歯髄神経が痛みや違和感を誘発するかどうかを調べることで、歯髄の状態を調べます。 歯髄電気診とも呼ばれる方法ですが、最大のメリットといえるのは診断精度が高く、歯髄を損傷しないということでしょう。 電気診で歯髄の状態が十分にわからなかった場合、さらに詳しく診査することはできません。 電気診は血流の測定はできないため、さらに精度を求めるのは困難です。 歯髄電気診に対して歯髄が正常域で反応した場合は、歯髄が生きていることの証にはなりますが、歯髄が正常であるということの証明にはなりません。 また、いくつかのケースでは偽反応を示すこともあるため、正常な判断をするために細心の注意を払わなければならないのです。 偽反応を示すケースとして、修復した象牙質が非常に多いために、電気による刺激が歯髄まで達しないケースが挙げられます。 また、電気の刺激が歯の歯根膜まで届いてしまったり、隣の歯に刺激が届いていたりする場合も、偽反応を示すかもしれません。 また、外傷の既往があり、鎮痛剤などを服用している場合も、偽反応を示してしまうことがあります。 さらに、大きな金属修復物がある場合には歯肉へと電気が流れてしまうため、正確な診査を行うことは困難です。 つまり、歯髄の生死をより正確に診査するためには電気診だけではなく、各種診査を併用する必要があるのです。 歯髄の神経線維 電気診で電気的刺激を与えるのは、主に歯髄の中の神経線維ですが、神経線維とはどのようなものでしょうか? 歯髄に分布する神経線維には、有髄のA線維と無髄のC線維がありますが、象牙質の痛みに関与しているのは伝導速度が速いAδ線維と言われています。 上記のような神経線維の末端である自由神経終末は歯髄象牙境の近くにあり、一部は象牙細管内にも分布しているのです。 電気や冷たさによる刺激には、歯髄の浅い部分に分布しているAδ線維とAβ線維が反応します。 温熱痛には、歯髄の深い部分に分布しているC線維が反応するのですが、C線維は伝導速度が遅く、歯髄の痛みに関与するといわれる神経線維です。 C繊維の神経終末はA繊維とは違い、歯髄の中でも特に深い所にあるため、弱い刺激では反応せず強い刺激にだけ反応します。 組織障害を起こす可能性があるような強い刺激や、内因性発痛物質に対して活発に反応するのです。 低酸素状態の場合はAδ線維とAβ線維は機能しなくなりますが、C線維は低酸素状態でも機能します。 神経が死んだ歯髄壊死のような状態になっている場合は、歯髄に血が流れることはなくなっているでしょう。 通常、赤血球中のヘモグロビンが酸素と結合して体の中に酸素を運搬しているため、血流のないところは酸素が運搬されません。 ところが、C線維は低酸素状態でも機能するため、神経が死んでいるような場合においても反応する可能性があるのです。 電気診を行う際の注意点 電気診は、鎮痛剤や精神安定剤を服用しているなどの条件下では、偽反応を示すこともあります。 歯髄の生死をより正確に診査するためには、先ほどの温度診などや切削診を併用する必要があるでしょう。 ちなみに、電気診は心臓ペースメーカーを装着している場合は検査を受けることができないため、注意しましょう。 また電気診は電流を流すため、痛みを感じたらすぐに電流が止まるようにしないといけません。 歯髄炎の症状により歯髄を取る必要がありますが、歯髄を取ると歯の感覚がなくなってしまいます。 乾燥して割れやすくなったり、虫歯になっても痛みを感じなくなったりするため、むやみに神経を取るのでなく、しっかりと診断をしてから行なわなければなりません。 まとめ 電気診とは、電気的刺激を与えることで歯髄が生きているかどうかを判断するための検査方法です。 しかし、検査を受ける際の状況によっては、本来反応しないにも関わらず反応する偽反応が出てしまうこともあるため、検査をするうえで気をつけなくてはいけません。 電気診によって反応を示す神経線維に関しては、いくつかの種類があって反応が異なるため、歯科医師が反応をしっかりと見極める必要があります。

2024.09.16

虫歯が原因ではない歯の痛みについて

歯の痛みを感じたとき、「虫歯になったのではないか」と考える人が多いでしょう。 しかし、虫歯以外にも歯の痛みの原因はあります。 虫歯以外の原因で歯が痛む場合は治療が難しいこともありますが、原因がわかっていると安心できるでしょう。 虫歯以外に歯が痛む原因として何があるのか、なぜ治療が難しいのかを解説します。 虫歯ではないのに歯が痛むことがある? 歯が痛んだときにまず可能性を考えるのは、虫歯です。 しかし、鏡で歯を見ても虫歯になっているかどうかはわかりにくいでしょう。 なぜなら、虫歯になっていても歯が黒くなるとは限らないからです。 もしも歯医者で定期検診を受けているのに歯が痛む場合には、虫歯ではないかもしれません。 口の中は意外と複雑な構造になっていて、歯茎や歯に物理的な痛みが生じることもあれば、他の臓器が原因で痛みが起こることもあります。 歯科医院を受診すれば歯の痛みがすぐに治るとは限りませんが、原因をハッキリさせるためにもまずは診察を受けてみましょう。 虫歯以外の原因は? 歯が痛いが虫歯ではないというケースは、虫歯以外にどのような原因が考えられるのか、主なものを解説します。 歯が原因となって痛みが発生している場合は、歯の中心にある歯髄という組織に虫歯の原因菌が感染している「歯髄炎」の可能性が考えられます。 また、歯周病の初期症状である歯肉炎という状態になっている可能性もあるため、歯茎に腫れがないかを確認してください。 歯肉炎が悪化して歯を支える歯槽骨が溶けてしまい、歯の支えが失われる歯周病になっている可能性もあります。 歯がグラグラするときは特に可能性が高いでしょう。 歯ぎしりや食いしばりによって歯に強い力がかかり、過剰な負荷がかかっている咬合性外傷も、痛みの原因の1つとなります。 また、虫歯ではないものの、冷たいものや熱いものが歯に染みる、知覚過敏になっている可能性も考えられるでしょう。 痛む歯が親知らずの場合は、虫歯でなければ生え方が曲がっていたり、智歯周囲炎になっていたりする可能性があります。 歯に強い力がかかったり、ぶつけたりしたことでひび割れてしまい、痛みが生じているケースもあり得ます。 歯が痛む原因は、歯にあると考えてしまうものですが、そうとは限らないケースがあります。 非歯原性歯痛という別のところが原因となって歯が痛んでいるのかもしれません。 上の歯が悪いために下の歯が痛む、顎が原因で歯が痛むなど、直接関係のない歯に痛みが生じる関連痛があり得るでしょう。 また、顎の筋肉に起こった炎症を歯の痛みと誤認する、筋膜性歯痛という可能性もあります。 突然強い痛みが出てくる突発性神経痛や、一日中鈍い痛みがある持続性神経痛などが原因ということもあるでしょう。 また、神経血管性の片頭痛や発作性片側頭痛などに関連して痛むこともあり、特に群発頭痛の場合は強烈な歯痛や顔面痛が起こります。 上顎洞という、頬骨の奥にある空洞の粘膜が腫れて上顎洞円が起こっていると、上顎洞を通る奥歯の神経が圧迫されて奥歯に強い痛みが起こることがあります。 歯の中心にある歯髄に、低気圧などで外の気圧が下がったことで圧がかかり、気圧性歯痛が生じて激しく葉が痛むこともあるでしょう。 ほかに、精神疾患や社会的ストレスが原因で歯が痛むこともありますが、ほとんどの場合は原因不明とされてしまいます。 虫歯以外の歯痛の治療が難しい理由 虫歯が原因で歯が痛むときは、歯を削ったり消毒したりして治療をすれば直りますが、虫歯以外が原因の場合は治療が困難なケースがあります。 なぜ困難なのかというと、まずは原因を特定するのが難しいという点が挙げられます。 いくら調べても原因がはっきりしないこともあるからです。 知覚過敏や歯周病のように、診察すればわかる症状であれば治療できますが、原因が歯以外にある関連痛などは歯科では診断できないこともあります。 原因がわからなければ治療できません。 ちなみに、歯科で治療できる非歯原性歯痛は筋膜性歯痛だけです。 他の原因で歯が痛む場合は、総合病院で精密検査を受けたり、専門医の診察を受けたりする必要があります。 2つ目の理由として挙げられるのが、患者は歯の痛みは虫歯のせいだという思い込みがあり、歯以外に原因があるといっても納得しないケースがあるという点です。 ほとんどの場合、歯が痛む原因は歯、もしくは歯茎にあります。 しかし、10%ほどは歯以外の原因で歯痛が発生しているため、「歯ではないところが原因で歯が痛むなんてあり得ない」というほどではありません。 納得できず、診察を受けるために他の歯医者を受診する人も多いため、原因を特定するのはさらに困難になってしまいます。 3つ目の理由に挙げられるのは、思い込みがあるのは患者だけではなく歯科医にもある、ということです。 虫歯に原因があると思い込んでしまい、他の検査をしないことがあるのです。 しかし、原因が間違っていれば治療をしても思ったほどよくなりません。 歯の神経を抜いたり歯を抜いたりして、やっと歯以外の原因に思い至ります。 歯の神経や、歯を抜いたりすることは不要な治療であり、単に歯が失われるだけとなってしまうのです。 まとめ 虫歯ではないのに歯が痛いというときは、歯に原因がある場合と歯以外に原因がある場合があります。 治療がかなり困難となるケースがありますが、その理由として、原因を特定するのが難しく、そもそも歯科医院で治療できないような原因もあるという点が挙げられます。 また、患者や歯科医が原因は歯にあると思いこんで、不必要な治療を行ってしまうこともあるため、他にも原因があるということを知っておきましょう。

2024.09.15

無痛治療にはどのようなデメリットがあるのか解説します

虫歯治療には痛みがあるため、歯医者に行くのが嫌だという人も少なくありません。 子どもに限らず、大人でも嫌だと思う人はいるでしょう。 虫歯治療の痛みを抑えて治療できる無痛治療を扱う歯科医院も増えていますが、無痛治療にはメリットばかりではなく、デメリットもあるのです。 主なデメリットについて解説します。 治療に時間がかかる 虫歯の治療において、麻酔を通常とは異なる方法でかけたうえで痛みを少なく治療する方法を、無痛治療といいます。 通常であれば、麻酔をかけるときは治療する歯の歯茎に注射して、歯を削る痛みを抑えるでしょう。 しかし、麻酔の注射だけでもかなりの痛みがあるため、無痛治療ではまず麻酔の注射の痛みを軽減することから始めます。 麻酔をかける方法として、通常よりも時間をかけて注射することで痛みを抑えるという方法がありますが、ゆっくり行う分、どうしても時間がかかります。 また、静脈内鎮静法という方法もあり、点滴で静脈に麻酔を注入することで眠ったような状態にし、治療することも可能です。 点滴は時間をかけて行う必要があるため、単に麻酔を注射するのと比べれば時間は長くなります。 ただし、何時間もかかるわけではありません。 無痛治療は、通常の治療と比べて数分から十数分ほど時間が長くなることに留意しましょう。 ただし、何時間もかかるというわけではないため、よほど忙しいという場合でなければあまり気にならないかもしれません。 扱っていない歯科医院もある 無痛治療はどこの歯科医院でも扱っているわけではありません。 そのため、まずはどこの歯科医院で扱っているのかを調べる必要があります。 無痛治療には専用の機材や薬品などが必要になるため、準備に費用がかかるのが、扱っている歯科医院が限られる原因の1つです。 例えば、麻酔は保管時の冷たい状態のまま注入すると痛みがあります。 無痛治療では痛みを抑えるべく、刺激が少ない体温に近い温度にするために、専用のウォーマーを使用しなければなりません。 また、麻酔を注射するときは圧力や速度が痛みと関係します。 無痛治療では、圧力や速度をプログラム制御できる電動注射器で麻酔をかけることもあるのです。 注射に使う針はできるだけ痛みが少ないよう極細の針を使用しますが、一般的な麻酔の注射に使用する針とは違うため、技術が必要となります。 無痛治療を扱うためには、必要な設備と十分な技術を持った常勤の歯科医師がいることが、最低限の条件となるのです。 以上の理由から、対応している歯科医院は限られてしまうため、探すのに時間がかかる可能性が高いでしょう。 しかし、近年は無痛治療を扱う歯科医院も増えてきています。 そのため、今は対応していないところでもいずれは対応するようになるかもしれません。 無痛治療を希望する場合は、通える場所にある歯科医院のなかから、扱っている所を探しましょう。 副作用がある治療もある 無痛治療には副作用が生じる治療がある点に注意しなければなりません。 たとえば、無痛治療では静脈内鎮静法といって、麻酔薬を腕の静脈に点滴針を刺して投与する麻酔法で痛みを和らげるケースがあります。 半覚醒という、寝ている状態と起きている状態の中間のような状態になり、痛覚なども鈍るため通常よりも痛みを感じにくくなります。 痛みだけではなく恐怖心も和らげることができ、反射も鈍くなるため、通常の治療を受けるのが難しい方にはおすすめです。 また、専門の麻酔医が状態をモニタリングしながら薬剤を投与していくため、安全に治療を受けることができます。 しかし、ごくまれなケースですが、薬剤の効果によって呼吸困難になってしまうことがあります。 その場合には、治療を中断することになるかもしれません。 麻酔には意識がはっきりしなくなるという副作用もあるため、車の運転などを避ける必要があります。 また、人によっては嘔吐、嘔気、頭痛、発熱などの症状がまれに起こることもあるため、症状が重いようなら病院で診察を受けましょう。 なお、無痛治療では笑気吸入鎮静法を行うケースがあります。 酸素マスクを装着して酸素とともに麻酔効果のあるガスを吸引するという方法で、笑気麻酔とも呼ばれるものです。 緊張を和らげる効果があるため、リラックスして治療を受けることができ、痛みに対する感覚もかなり鈍くなります。 笑気ガスには毒性がないため、身体にあまり負担がかからずガスもすぐに排出されるため、安心して治療を受けることができるでしょう。 麻酔が覚めるまでの時間も短く、車の運転も当日から可能です。 ただし、笑気麻酔は、あまり鎮静効果がないという人もいることに留意する必要があります。 まとめ 無痛治療は痛みを抑えて虫歯の治療を行う方法ですが、多くのメリットがある反面デメリットも少なくありません。 対応していない歯科医院も多いため、無痛治療を希望する場合は多くの歯科医院を調べる必要があるでしょう。 また、麻酔をかける時間が通常の治療よりも長くなる点には留意する必要があります。 治療によっては副作用があるものもあるため、事前にきちんと検査を受けましょう。

2024.09.14

虫歯なのに歯が痛くないケース

「虫歯になれば歯が痛くなるからわかる」と思っている人も多いのですが、実は痛みが無くても虫歯と診断されることがあります。 歯の痛みがないのに虫歯といわれても納得できないかもしれませんが、虫歯になっても痛みがないケースはそう珍しいことではありません。 虫歯なのに歯が痛くないのはどのようなケースがあり得るのか解説します。 虫歯で歯が痛む原因は? 虫歯になると歯が痛くなるというイメージがあります。 実際に痛みで虫歯を自覚する人も多いのですが、そもそもなぜ痛むのでしょうか? 歯の構造は、外側に硬い層があり、内側に象牙質の層があり、さらに内側には歯髄という神経や血管が含まれている組織があります。 一番外側にある硬いエナメル質が、柔らかい象牙質やさらに内側の歯髄を刺激から守っているのです。 例えば、熱いものや冷たいものを食べたり飲んだりした際は、象牙質がむき出しになっていると、かなり強い刺激を受けることになります。 そのため、強い痛みを感じることもあるのです。 しかし、実際はエナメル質が外側を守っているため、象牙質まで刺激が届かず、痛みを感じることもありません。 虫歯の場合、外側のエナメル質を溶かして象牙質まで感染したとき、初めて痛みが生じるようになります。 象牙質まで進行すると、エナメル質が溶かされているために、熱さや冷たさが象牙質まで直接届くようになってしまうのです。 もちろん、虫歯の原因菌が炎症を起こしていくことでも痛みが生じるますが、最初に感じる痛みは強い刺激が原因となっています。 歯が痛まない虫歯は? 虫歯になると基本的に歯は痛みますが、虫歯になったにも関わらず歯が痛まないのはどのようなケースなのでしょうか? 1つ目のケースが、初期の虫歯です。 虫歯は最初にエナメル質を溶かしてから象牙質まで届くため、初期段階では痛みが生じにくくなっています。 痛みがほとんどなく、他に自覚症状もないためなかなか気づくことができませんが、初期段階であれば歯のダメージを最小限にして治療できるでしょう。 2つ目のケースとして挙げられるのが、重症化した虫歯です。 ただし、重症化した虫歯のなかでも、神経が死んでしまったケースが該当します。 虫歯が重症化して神経が死ぬと、痛みを感じることがありません。 虫歯は、象牙質のさらに奥にある歯髄まで進行することもありますが、歯髄の中の神経は虫歯の原因菌に感染すると激しい痛みを生じさせます。 しばらく我慢していると痛みは無くなりますが、それは神経が死んでしまったということです。 3つ目のケースは、神経を失った歯が再び虫歯になる二次虫歯、二次う蝕といわれる状態です。 治療や虫歯の進行によって既に神経が失われた歯は、再び虫歯になったとしても痛みを感じることはありません。 以上のように、初期段階の虫歯も二次虫歯も自覚はできないため、虫歯の治療が遅くなる可能性があります。 定期検診を受ける重要性 虫歯になっても痛みを感じないことがある以上、痛みがあるかないかで歯の健康は判断できないということがわかります。 現在は歯の痛みがなくても、すでに虫歯が発症している可能性は十分にあるでしょう。 歯の健康状態を把握するために必要なのは、歯科医院で定期検診を受けて確認しておくことです。 定期検診では、歯科医が口内の健康状態を確認するため、歯が健康かどうかを正確に判断できます。 また、もし痛みがない初期虫歯や二次虫歯があったとしても、発見して治療してもらうことができるのです。 定期検診を受けて歯をクリーニングすることで、歯石やプラークを徹底的に除去することができ、ブラッシング指導でセルフケアもしっかり行えるようになります。 生活習慣の改善とともに、プラークコントロールの精度を高めることにつながり、虫歯の予防にもなるのです。 歯が痛くなった時には手遅れ 虫歯になって歯が痛くなってから歯科医院で治療を受けた場合は、もうかなり虫歯が進行しているため手遅れといえます。 すでに象牙質まで感染しているため、治療をするとしても溶かされた歯は元通りにはなりません。 歯が痛くなったということは、虫歯を治療するタイミングとしてはすでに手遅れといえるでしょう。 そのため、できれば歯が痛くなる前の初期虫歯の段階で治療することが大切です。 しかし、歯が痛くなる前に虫歯だと気づくのは困難であるため、定期検診を受けて定期的にチェックしてもらうのがおすすめです。 まとめ 虫歯になると歯が痛くなるものだと思われがちですが、実際には初期段階の虫歯では痛みがなく、歯の神経が死んでしまったり除去したりした歯も痛みを感じることはありません。 虫歯になって歯が痛むのは、外側のエナメル質が溶けて象牙質まで虫歯が進行した場合で、エナメル質だけ溶かされていても痛みはありません。 なるべく初期段階で虫歯を発見し、治療してもらえるように、定期検診を受けることをおすすめします。

2024.09.13

虫歯治療に使われる「う蝕検知液」

虫歯の治療で重要なことは、感染している部分を残さず除去することです。 除去できず残った部分があると虫歯が再発してしまいますが、削り過ぎると歯にダメージを与えてしまいます。 虫歯に感染している範囲をわかりやすくするのが、う蝕検知液です。 う蝕検知液がどのようなものか解説します。 う蝕検知液とは? 虫歯とは、ミュータンス菌をはじめとしたさまざまな細菌が原因となって発症する、細菌感染症です。 原因となる細菌はほとんどの人の口の中に存在していますが、虫歯が発症するのは口内で細菌が増殖した場合です。 増殖する原因となるのが、歯に付着している食べ物のかけらなどで、細菌の働きによって歯の表面に歯垢がつく原因となります。 歯垢、もしくはプラークは、歯磨きで除去しきれなかった食べ物のかけらが歯の間などに溜まることで、細菌が繁殖する原因となって発生するのです。 歯垢やプラークは食べ物が変化したものと思われがちですが、実は細菌の塊です。 1グラムあたり1000億もの細菌が生息しているといわれています。 プラークは放置していると歯石になり、接着されたように歯に貼り付いて、なかなか落とすことができなくなってしまうのです。 プラークが増えて虫歯の原因菌が増殖すると、歯の表面に付着している糖質を食べ、歯を溶かすための酸を産生します。 歯が溶けた部分は最初は白いのですが、徐々に変色していき、最終的には黒くなってしまいます。 虫歯になった歯は黒くなるというのがイラストなどで描かれていますが、実際に黒くなるのはかなり虫歯が進行した状態です。 虫歯に感染している部分が全て黒くなっていればわかりやすいのですが、実際には白い部分にも感染している可能性があります。 虫歯の治療をする際に、感染している部分が残ったままだと虫歯はいずれ再発してしまうため、それを防ぐためには全て削って除去しなくてはならないのです。 健康な部分まで削ってしまうと歯の寿命が短くなるため、不要な部分を削らないように気をつけなくてはいけません。 虫歯に感染している部分と、感染していない健康な部分を見極めるために役立つのが、う蝕検知液という薬剤です。 う蝕検知液を使用すると、歯の中で細菌に感染している、削る必要がある部分が赤く染まるため、一目で区別がつきます。 虫歯に感染している部分を見えやすくすることで、削る量を最小限に抑えることができるのです。 う蝕検知液を使用するメリット う蝕検知液を使用することで、虫歯治療において具体的にどのようなメリットがあるのか解説します。 最大のメリットは、見極めるのが困難な虫歯に感染している範囲を、簡単に見極めることができるという点です。 肉眼で判断するのは難しく、マイクロスコープを用いて判断することも多いのですが、う蝕検知液を使用すると肉眼で簡単に判別できます。 また、虫歯の治療でどこまで削ればいいのかという判断は、歯科医師によって若干異なる部分がありますが、う蝕検知液を使用すると共通の基準を持つことができます。 もちろん、う蝕検知液を使用しても判断が異なるケースや難しいケースもあるものの、使用しないケースよりも判断しやすくなるでしょう。 つまり、削り過ぎを防ぐことができるため、余分な部分を削って歯の寿命を短くするようなことを避けられます。 う蝕検知液自体は以前からありましたが、以前のものは染める力が強く、削る必要がないところまで染色されることがありました。 しかし、現在のものは余計なところを染色しないため、はっきりとわかりやすくなっています。 う蝕検知液の仕組み う蝕検知液を使用すると、虫歯に感染している部分は赤く染まります。 そもそもなぜ歯が染まるのでしょうか? 虫歯に感染している部分は分子構造が緩んでいます。 一見すると異常はないように見えますが、分子構造を見ると隙間だらけになっているのです。 う蝕検知液に含まれる分子は、虫歯によって緩んだ分子の隙間に入り込めるような大きさであるため、隙間に入って歯を染めるのです。 ちなみに、う蝕検知液にはいくつかの種類があり、基本的には赤く染まりますが、中には青いものもあります。 ただし、赤く染めるものでも青く染めるものでも、効果には違いがないため、通っている歯科医院で使用しているもので検査を行ってください。 また、う蝕検知液はクラウンやインレーなどには効果がないため、間違って治療した歯を染めてしまうということもありません。 まとめ う蝕検知液は、歯科医師が見て判断する虫歯の感染部分を明確にするために使用されるものです。 細菌に感染した部分を染色することで、削る場所を判断する際の参考にします。 今までは医師によって削りすぎたり取りこぼしがあったりした削る範囲が、一定の基準を持って判断できるようになったのです。 虫歯が残ると再び虫歯になるリスクが高く、削りすぎると歯の寿命を短くするため、基準は非常に重要となるのです。

2024.09.12

歯科における無痛治療とはどのような治療か解説します

歯医者が嫌いという人に多いのが、歯医者の治療で痛い思いをしたというケースです。 痛みがあるのは嫌だという人は、無痛治療という治療の痛みを最小限に抑える治療を受けてみましょう。 無痛治療とはどのような治療なのか、解説します。 無痛治療はなぜ必要か 歯科医院では、虫歯に代表されるように、歯を削る治療などがあります。 そのため、治療に痛みを伴うことが多いのですが、無痛治療であれば少ない痛みで治療が可能です。 無痛治療は多くの場合、麻酔によって痛みを抑えます。 それだけでなく、レーザー治療やマイクロスコープを活用して痛みを抑えるのも、無痛治療の一種です。 無痛治療で歯に与えるダメージを最小限にして痛みを抑えることで、歯科治療が苦手という人でも痛みを感じず、安心して治療を受けることができるでしょう。 麻酔注射も痛みがあるため苦手だという人もいますが、注射の痛みも軽減することができます。 虫歯治療の痛みの原因は? 虫歯の治療で痛みを感じてしまうのは、歯の内側にある神経に痛みが伝わってしまうのが原因です。 歯の外側はエナメル質という硬い組織でできた層になっていて、内側には柔らかな象牙質の層があり、さらに内側には歯髄という組織があります。 エナメル質は削ってもほとんど痛みがありません。 一方、象牙質は神経が集まる歯髄の外側にあるため、象牙質を削ると神経まで刺激が伝わってしまいます。 歯の根の内側を治療する根管治療は、神経を除去してから治療するためほとんど痛みはありません。 しかし、まれに痛みが生じることがあるのです。 歯根の先端部分がひび割れている場合や、歯根膜という組織にダメージがある場合などは、特に傷みやすいため注意しましょう。 無痛治療の主な方法は? 無痛治療には、具体的にどのような方法があるのでしょうか? 主な方法について解説します。 表面麻酔 歯茎などの表面に麻酔薬を塗布して、内部へと浸透させることで麻酔効果を発揮させるのが、表面麻酔という麻酔法です。 麻酔の注射をするときや歯石を除去するスケーリングを行うときなどに行う方法で、奥歯のレントゲン写真撮影の際に使用することもあります。 表面麻酔を塗布するときは、乾燥している状態で塗布して、数分後には治療を始めることが可能です。 電動注射器 麻酔のために注射をするとき、薬液を勢いよく注入してしまうと細胞が膨張し、痛みを感じてしまうことがあります。 電動注射器は自動的に一定速度で薬液を注入できるため、痛みが軽減されるのが特徴です。 また、注射に使用する針は痛みが少ない細いものを使用するため、注射針の挿入時の痛みも軽減されます。 マイクロスコープ マイクロスコープは、肉眼では確認できない部分を見ることができるため、精密治療が可能になります。 肉眼と比べて25倍もの倍率で拡大して見ることができるため、肉眼では確認できないような場所もしっかりと視認できるのです。 虫歯治療においては、虫歯がどこまで浸食しているかはっきり見ることができれば歯を最小限に削ることができ、痛みも少なくて済みます。 また、歯根部の治療は非常に細かい部分に器具を使用しますが、マイクロスコープがあれば、歯根部の状態を直接確認しながら治療を進められ、神経に与える刺激を抑えることもできます。 マイクロスコープで撮影した動画や画像は記録して患者さんにも確認してもらうことができるため、自分の歯の状態を理解しやすいこともメリットです。 歯科用レーザー 歯科用レーザーは、高いエネルギーを持ったレーザーであるため、患者さんやスタッフなど治療に関わる全ての方の目を保護して、安全に配慮して治療を行います。 虫歯などの病巣に対して、ピンポイントで照射することができるため、治療する場所を最小限にとどめて無駄な治療を行わずに済むでしょう。 歯を削るタービンが高速回転する際の「キーン」という音がないため、音が苦手な人も安心して治療を受けることができ、負担も少なくなります。 レーザーは波長によって分類されますが、歯科治療で用いられるレーザーは日常で多く使われている赤外線であるため、安心して治療を受けることができるでしょう。 静脈内鎮静法 上記で紹介した麻酔を使用することで、多くのケースで痛みをほとんど感じずに治療を受けることができます。 しかし、中には強い嘔吐反射を持っている人や、歯科治療に対して強い恐怖心を感じてしまう人もいるでしょう。 静脈内鎮静法であれば、歯科治療に対する不安や恐怖による精神的緊張を軽減しながら治療を受けることができます。 静脈内鎮静法は、静脈に点滴をするように鎮静剤や麻酔薬を投入し、モニタリングしながら治療を進めていくことができます。 まとめ 子どもの頃に通った歯科医院が怖かったというトラウマや、話を聞いてもらえなかった記憶などがあると、大人になってからも歯医者が怖いままになってしまいます。 無痛治療であれば、歯医者が怖い、痛みが怖いという人でも問題なく治療を受けることができるでしょう。 無痛治療には、表面麻酔やレーザー治療などさまざまな治療方法があります。 自身の状態に適した方法を選び、治療を受けましょう。

2024.09.05

ストレスが原因で歯周病になる⁈

歯周病になる原因はいくつかありますが、実はストレスも歯周病の原因となるのをご存じでしょうか? 歯周病の原因には大きく分けて細菌因子、宿主因子、環境因子という3つの危険因子があり、ストレスは環境因子に分類されます。 ストレスでなぜ歯周病になるのか解説します。 歯周病のリスクファクターは主に3つ 歯周病は、歯を失う原因となる病気の中で最も多く、およそ半数は歯周病によって歯を失っています。 歯周病は、初期段階では自覚症状もないため気づきにくい傾向があります。 しかし、進行するにつれて痛みが出たり、歯肉が腫れたりすることで気づくのです。 自覚できるほど歯周病が進んでしまっている場合は、治療をしようと思ってももう手遅れになっているかもしれません。 歯周病は、歯を支える歯周組織が破壊され、抜歯に至るとても怖い疾患ですが、3つの危険因子によってさらに進行しやすくなってしまうのです。 危険因子とは、細菌(局所的)因子、宿主(全身的)因子、環境(全身的)因子の3つのことをいいます。 歯周病の危険因子はいくつかありますが、中でも環境的因子には注意しなくてはなりません。 その中でもストレスには気をつける必要があります。 ストレスによる免疫力の低下 現代社会には多くのストレスが存在しています。 生活するうえで、ほとんどの人はストレスを感じているでしょう。 ストレスは全身の健康を損なう原因になりますが、歯周病の原因になることを知らない人は多いのではないでしょうか。 ストレスが増えると、どのような影響を及ぼして歯周病を発症することになるのか、解説します。 ストレスを感じたときは、交感神経が優位になって緊張した状態となり、口内では唾液の分泌が減少してしまいます。 唾液の中には、歯周病菌に対する免疫物質である、リゾチームやラクトフェリン、免疫グロブリンなどの物質が含まれていて、抗菌性を発揮します。 また、唾液には口内の自浄作用がありますが、分泌量が減少してしまうと歯周病の原因菌が増殖しやすくなるのです。 ストレスを受けたとき、副腎皮質ホルモンが脳下垂体から分泌されて、副腎からはコルチゾールなどの副腎皮質ホルモンがさらに分泌されて加わります。 コルチゾールには、免疫活動を担っているリンパ球の働きを低下させる働きがあるため、歯周病が進行する原因となるのです。 つまり、ストレスが増えると免疫力が低下してしまうため、歯周病を進行させる原因となる可能性があるということです。 食いしばりや歯ぎしりによる歯周病の進行 無意識に行っている、歯ぎしりや食いしばりなども、歯周病に悪影響を及ぼすことがあるため注意が必要です。 歯ぎしりや食いしばりは、単なる癖として行っている人もいますが、ストレスのせいで無意識に行っているという人もいます。 歯ぎしりや食いしばりは、歯に不自然な強い力を加えることになるため、歯周組織に炎症が起こる原因となるケースがあります。 慢性的に強い力がかかると、歯周組織にダメージが与えられて炎症が起こり、歯周病が進行してしまうのです。 強い力がかかって歯周組織にダメージが加わることを咬合性外傷といい、歯周病による歯周組織の破壊と同様のことが起こります。 歯ぎしりや食いしばりは、起きている間に行ってしまうものと、寝ているときに行われるものがありますが、基本的にどちらも無意識下での行動でしょう。 日中は自覚があれば、やらないように注意することはできるかもしれません。 しかし、睡眠中に行うのを防ぐのは難しいでしょう。 日中は意識して気をつけるとしても、寝ている間の歯ぎしりや食いしばりに関しては防止用のマウスピースを使用するなどの対策が必要です。 歯ぎしりや食いしばり対策のマウスピースは歯科医院で作製してもらえるため、一度相談してみてください。 生活習慣の乱れも歯周病を進行させる ストレスによって生活習慣が乱れることもありますが、生活習慣の乱れも歯周病が悪化する原因になります。 忙しいときや疲れて面倒なときに歯磨きを怠り、口内が不潔になってしまうことがあるでしょう。 また、食生活の乱れによって栄養が偏る、喫煙習慣によって歯周病になりやすくなるなどの悪影響もあります。 さまざまな生活習慣の乱れによって歯周病になるリスクが高まり、悪化しやすくなる原因にもなるのです。 口内環境は、生活リズムや習慣に大きく影響を受けるため、生活を整えることが口内環境を整える第一歩になります。 ストレスは画一的なものではなく、まさに十人十色です。 人によってストレスと感じることは異なり、どのくらいのストレスになるのかも異なります。 ストレスによってさまざまな病気になる可能性があり、歯周病も同様に発症する原因となったり、悪化するきっかけになったりするため、注意しなければなりません。 歯周病は、早期に発見して治療することも重要ですが、そもそも歯周病にならないよう予防しておくことも大切です。 静かに進行していくものであるため、歯科医院で定期検診を受けてチェックしてもらい、口内を清潔にして予防しましょう。 まとめ 歯周病が発症する原因はいくつかありますが、特に注意したいのがストレスによって発症したり、悪化したりするという点です。 ストレスは、免疫力を低下させて唾液の分泌を減少させる原因となるため、口内で歯周病の原因菌が増殖しやすくなります。 また、ストレスが原因で起こる歯ぎしりや食いしばりも原因となり、生活習慣が乱れた場合も歯周病に悪影響を与えるため、ストレスを感じることが多ければ定期検診を受けましょう。

2024.09.04

歯周病が原因で発症する病気

歯を失う原因として最も多いのが歯周病ですが、歯周病になると歯を失う以外にも、さまざまな全身疾患の原因になってしまうことがあります。 歯周病の原因となる歯周病菌という細菌による病気も多くありますが、具体的にはどのような疾患に注意する必要があるのでしょうか? 歯周病が原因で発症する病気について、解説します。 歯周病と全身疾患の関係は? 歯周病とは、歯を支える歯茎や歯根膜、歯槽骨などの歯周組織に炎症が起きて、破壊されていく病気です。 支えである歯周組織が破壊されると、歯は抜け落ちてしまうため、歯周病は歯を失う原因の第1位になっているのです。 歯周病は口内で発生する病気ですが、歯周病の影響は口内だけにとどまりません。 全身に及ぶことがあるため、全身疾患にも関わってきます。 なぜなら、歯周病菌という細菌が血液とともに全身へとめぐっていくことがあるからです。 血液に細菌が感染することを菌血症といいますが、血液には歯周病菌以外にもさまざまな細菌が感染することがあります。 菌血症になるのは、抜歯をしたときや歯石を除去した時など、歯科治療によって刺激を受けたときや、ブラッシング、咀嚼などで刺激を受けたときといわれています。 基本的には一過性の症状が出るというだけですが、刺激を受けたときに感染しやすくなるため注意が必要です。 歯周病になると、歯の根元にできる歯周ポケットという溝の中に、常に細菌がいる状態になりますが、炎症が起こった時は歯肉が断裂して隙間ができ、細菌が侵入してしまいます。 侵入した細菌は血管内に侵入し、血流とともに全身へとめぐっていって疾患の原因になってしまうのです。 歯周病が原因になる疾患 歯周病の原因となる細菌によって起こりうる疾患はいくつかありますが、まずは菌血症から発症する敗血症について解説します。 菌血症は一時的な症状歯科でないことが多いのですが、抵抗力が低下している高齢者などが菌血症になった場合には、敗血症に移行してしまうことがあり、注意が必要です。 敗血症とは、感染症を起こす細菌が増殖することで、炎症を起こして臓器にも障害を引き起こす病気のことをいいます。 細菌から体を守ろうとする防御反応が、免疫機能の低下によってコントロールできなくなることで、臓器に障害を引き起こしてしまうのです。 また、細菌が血液から心内膜などに移動して付着してしまった場合は、感染性心内膜炎になってしまうこともあります。 感染性心内膜炎は、さまざまな細菌が心臓の壁に付着して感染することで起こる病気で、治療をしない限り治ることはありません。 細菌に感染することで心臓の動きが妨げられる塞栓の症状が出て、さらに心臓の弁が破壊されて心不全の症状があらわれます。 細菌が血管内で増殖し、塊となることで血流を妨げてしまうことがあるため、動脈硬化を悪化させる可能性もあるでしょう。 動脈硬化が悪化すると、心疾患や脳卒中などのリスクも高くなってしまうため、注意しなくてはいけません。 また、歯周病の患者は糖尿病になることも多く、悪化しやすいというデータもあります。 妊娠中は、歯周病になるとホルモンバランスが変化するきっかけとなるため、体調を崩すことも多くなります。 ホルモンバランスの乱れが原因で出産を促すホルモンが増加することもあり、低体重出産や早産などのリスクも高まるのです。 口内に多くの歯周病の原因となる細菌があると、誤って細菌が大量に含まれた唾液が気管に侵入して、誤嚥性肺炎の原因になることもあります。 誤嚥性肺炎の原因となるのが、プラーク内にいる歯周病の原因菌です。 そのため、プラークがある時は放置してはいけません。 歯周病を治療するために大切なのは毎日のブラッシングですが、間違ったブラッシングの方法で覚えている人は少なくないでしょう。 不安があるという人は、一度歯科医院でブラッシング指導を受けてみて、自分のブラッシング方法が間違っていないかどうかチェックしてみるといいでしょう。 また、定期的に歯科医院でクリーニングを受け、普段のブラッシングでは落としきれないプラークや歯石なども、きちんと除去するようにしてください。 プラークや歯石は歯に強く付着しているため、単に歯を磨くだけでは落としきるのは困難ですが、残っていると細菌が増殖する原因になります。 プラークや歯石が増えてしまう前に、歯科医院でクリーニングを受けて除去しなければなりません。 まとめ 歯周病は歯を失う原因として最も多い病気ですが、実は口の中だけが影響を受けるわけではなく、全身にも影響を及ぼします。 特に、免疫機能が低下している高齢者にとっては影響が大きく、場合によっては命にかかわることもあるでしょう。 歯周病の原因菌が増えるのは、プラークや歯石が口内にあることが最も大きな原因となるため、定期的にクリーニングを受けて除去しましょう。 特に、妊娠中は注意が必要です。

2024.09.03

妊娠中に親知らずが痛んだときのポイント

親知らずは奥歯の一番奥に生えるため、どのような状況になっているのかを確認しづらいです。 そのため、ある日急に痛みが出ることも考えられます。 では親知らずの痛みが出たとき、妊娠中であった場合には、どう対処すれば良いのでしょうか? 今回はこちらのポイントを中心に解説します。 妊娠中に親知らずが痛くなる原因 妊娠中は、親知らずの痛みが出やすくなります。 こちらは主に以下のようなことが原因です。 ・ブラッシングがおろそかになりやすい ・唾液の性質が変わる ・女性ホルモンが増える 妊娠中の代表的な症状の一つに悪阻(つわり)が挙げられます。 悪阻は妊娠5週目あたりから起こる食欲不振、吐き気、嘔吐といった消化器系の異常です。 一般的に妊娠12~16週目前後で症状が消えると言われていますが、個人差が大きく、妊娠後期に悪阻が生じる妊婦さんも少なくありません。 悪阻が出ている場合、口内に歯ブラシのような異物を入れると嘔吐反射が起こり、満足にブラッシングできないことがあります。 このことから、親知らずの汚れが十分に除去されず、痛みにつながることが考えられます。 また妊娠中は、妊娠前と比べて唾液がネバネバした粘着性のものに変わります。 そのため、唾液が口内の汚れを洗い流す役割を果たせず、親知らずにも残ってしまった汚れが痛みを生じさせることもあります。 さらに、妊娠中は女性ホルモンの分泌量が増加します。 歯周病菌の中には女性ホルモンを好むものもあり、親知らずの周りで歯周病が発生すると、歯茎が腫れて痛みにつながることが考えられます。 妊娠中に親知らずが痛くなった場合の対処法 妊娠中にどうしても親知らずの痛みが我慢できなくなった場合、服用する薬や治療法には注意しなければいけません。 なぜなら、これらの治療が妊婦さんや胎児に悪影響を与える可能性があるからです。 具体的な方法としては、まずかかりつけの歯科クリニックを受診します。 妊娠中は母子への影響を考慮し、特定の薬の服用が制限されることもありますが、歯科クリニックであれば安全な鎮痛薬を処方してもらえます。 また妊娠中に歯科クリニックを受診する場合は、前もって現在通っている産婦人科にも連絡しておきましょう。 そこで服用しても問題のない薬を聞いておけば、歯科クリニックでスムーズに対応してもらえる可能性があります。 妊娠中に親知らずの治療はできる? 妊娠中でも親知らずの治療は不可能ではありませんが、内容は妊娠期間によって異なります。 妊娠0~15週目の妊娠初期に親知らずが痛む場合、痛みや炎症を和らげるために、歯科クリニックで歯茎の洗浄や歯のクリーニングが行われます。 妊娠初期は切迫流産のリスクがあるため、できる限り治療を控えるのが望ましいです。 また妊娠16~27週目の妊娠中期の場合、まっすぐに生えている状態の良い親知らずであれば、歯科クリニックで抜歯することが可能です。 ただし、痛みが出ている場合、親知らずが斜めもしくは横に生えている可能性もあります。 このような状況の場合、無理に抜歯をせずに妊娠初期のような応急処置を行います。 ちなみに妊娠28~40週の妊娠後期は、歯科クリニック、産婦人科の医師と相談した上で治療内容を決定します。 妊娠後期はかなりお腹が大きくなっているため、長時間仰向けになったり、座ったりすることが難しく、そのことを考慮した処置が行われます。 妊娠中にレントゲン撮影をしても大丈夫? 妊娠中に親知らずの治療を行う場合、レントゲン撮影をすることもありますが、こちらは基本的には安全です。 歯科クリニックで使用するレントゲンは口内を撮影するものであり、放射線量も医科のものに比べてごくわずかです。 また撮影場所はお腹から離れていますし、念のために防護エプロンをつけるため、胎児への影響はほとんどないと言われています。 もちろん、妊娠中はできるだけ影響をゼロに近づけるため、レントゲン撮影以外の方法を採用するなど考慮もしてもらえます。 妊娠前に親知らずは抜歯しておくべき 妊娠中でもある程度親知らずの治療は可能ですが、さまざまなトラブルのリスクを考えると、妊娠する前に抜歯しておくのが望ましいです。 特に生え方が悪いものや、歯茎に覆われているものについては、早めに抜歯すべきです。 生える向きが悪い親知らずはただでさえブラッシングが難しくなり、腫れやすいため、妊娠中に痛みが出る可能性が高いです。 また親知らずの一部もしくは大部分が歯茎に覆われている場合、親知らずと歯茎の間に細菌が繁殖する温床ができてしまいます。 残念ながら、こちらの部分は歯ブラシでキレイにできないため、妊娠前に抜いておきましょう。 まとめ 親知らずの抜歯は、麻酔が切れた後ある程度の痛みを伴います。 また人によっては顔の腫れや激痛を伴うこともあるため、状態が悪くても抜歯することをためらっている方は多いでしょう。 しかし、妊娠中に親知らずが痛くなると、治療には制約ができてしまいます。 そのため、制約なしで治療できるうちに処理しておくことが望ましいです。

2024.08.24
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