着色してしまった歯をキレイにしたい方は、真っ先にホワイトニングが頭に浮かぶかと思います。
また歯科クリニックでは、ホワイトニングだけでなくクリーニングという施術も行っています。
では、ホワイトニングとクリーニングにはどのような違いがあるのでしょうか?
今回はこちらの点について解説します。
ホワイトニングとクリーニングにおける6つの違い
歯科クリニックで行われるホワイトニングとクリーニングには、主に以下のような違いがあります。
・治療目的
・コスト
・種類
・受けられる場所
・向いている人
・頻度
各項目について詳しく説明します。
治療目的
ホワイトニングとクリーニングには、治療目的に違いがあります。
ホワイトニングは、歯の表面に専用の薬剤を塗布し、歯を白くする施術です。
場合によっては、施術を受ける方の歯を本来の色よりも白くすることができます。
つまり見た目をキレイにすることが目的であり、こちらは審美歯科治療に該当します。
一方クリーニングは、主にプラークや歯石などを除去するための施術です。
治療目的は虫歯や歯周病などを予防することであり、予防歯科という扱いになります。
特に歯石は自宅でのブラッシングでは除去できず、虫歯や歯周病のリスクを高めるため、クリーニングによってキレイに除去することが望ましいです。
コスト
ホワイトニングとクリーニングの違いとしては、必要なコストも挙げられます。
基本的には、ホワイトニングの方がクリーニングよりもコストが高いです。
なぜなら、ホワイトニングは原則自由診療になるからです。
オフィスホワイトニングの場合、1回15,000~40,000円程度で受けることができます。
ホームホワイトニングは、15,000~35,000円程度が相場です。
一方、クリーニングは保険診療が適用される場合、初診時でも3,500円程度で受けられます。
自由診療の場合はもう少し高額になることもありますが、安ければ5,000円程度で施術が可能です。
ちなみにホワイトニングが自由診療になる理由は、前述の通り審美歯科治療に該当するからです。
保険診療は、歯の健康や予防に関する歯科治療に適用されるもので、ホワイトニングなどの審美歯科治療は対象外となっています。
種類
ホワイトニングとクリーニングは治療目的が異なるため、当然実施される治療の種類にも違いがあります。
ホワイトニングの主な種類としては、オフィスホワイトニングやホームホワイトニング、デュアルホワイトニングが挙げられます。
オフィスホワイトニングは歯科クリニック、ホームホワイトニングは自宅で行うもので、デュアルホワイトニングはこれら2つを併用します。
またクリーニングの種類としては、器具で表面を磨くポリッシング、歯石を取り除くスケーリングなどが一般的です。
さらに歯科クリニックによっては、炭酸ナトリウムなどのパウダーを水流で吹き付けるエアフローなどを取り扱っていることもあります。
受けられる場所
ホワイトニングとクリーニングとでは、施術を受けられる場所も異なります。
ホワイトニングは、実は歯科クリニック以外でも受けることができます。
例えばホワイトニングサロン、ホワイトニング専門店などでは、歯科クリニックと似たような施術が行われています。
しかし、確実に歯を白くしたいという場合は、やはり歯科クリニックでホワイトニングを受けるべきです。
なぜなら、歯科クリニックでは他の店舗で使用できない薬剤を使用しているからです。
またクリーニングに関しては、歯科クリニックでしか受けることができません。
クリーニングは予防歯科の一つであり、こちらを患者さんに提供するには歯科医師としての技術や経験、専用の器具などが必要不可欠です。
向いている人
ホワイトニングを受けるのに向いているのは、歯をより美しくしたい方です。
例えば接客業や営業職など、人と顔を合わす機会が多い職業の方は、歯を見られることが多いため、ホワイトニングで白い歯を取り戻すべきだと言えます。
一方、クリーニングが向いているのは、虫歯や歯周病になりにくい歯の状態をキープしたい方です。
つまり、基本的にはすべての方に向いているということです。
治療目的の項目でも触れましたが、虫歯や歯周病を防ぐためには、クリーニングによるプラーク、歯石の除去が欠かせません。
頻度
オフィスホワイトニングの場合、1年目は3ヶ月に1回程度、2年目以降は年1~2回のペースでメンテナンスを行わなければいけません。
クリーニングは、基本的に3ヶ月に1回の頻度で行い、こちらは基本的にずっと同じ頻度で行います。
もちろん、患者さんの口内環境や体質によって実施頻度は変わってきますが、それほど大きく変更になることはありません。
まとめ
ホワイトニングとクリーニングはまったく異なる施術ですが、これらは基本的にセットで受けるものです。
具体的には、ホワイトニングを実施する前にクリーニングを受けることで、よりホワイトニングの効果を得やすくなります。
そのためホワイトニングを受ける場合は、それぞれの施術に関する目的やコスト、種類などについて、ある程度把握しておくことが望ましいです。