せっかく虫歯予防をするのであれば、なるべく無理をせずに予防できる方法が良いと考える方が多いでしょう。
また虫歯予防には食生活の改善が必要不可欠ですが、しらすの摂取を意識するだけでもある程度虫歯のリスクは下がります。
今回は、しらすが持つ虫歯予防効果を中心に解説します。
しらすの概要
日本人であれば食べる機会も多いしらすですが、こちらは体に色素が少なく白っぽい稚魚・仔魚の総称です。
特にカタクチイワシやマイワシ、ウルメイワシといったイワシ類の稚魚を指すことが多いですが、イカナゴやアユなどさまざまな魚の稚魚が含まれます。
また、しらすは加工法や乾燥度合いによって呼び名が変わります。
釜揚げしらすは、水揚げしたしらすを塩ゆでにしたもので、ふっくらした食感が特徴です。
しらす干しは、釜揚げしらすを少しだけ乾燥させたもので、ちりめんじゃこしらす干しをさらにしっかりと天日干しして、水分を少なくしたものを指します。
ちなみに生しらすは、獲れたてのしらすを生のまま食べるものであり、鮮度が落ちやすいため、産地でしか味わえない貴重なものです。
しらすの虫歯予防効果
しらすにはさまざまな虫歯予防効果が期待できます。
まず、しらすは歯や骨の形成に必要なカルシウムを多く含んでいるため、虫歯に強い歯をつくることが可能です。
またカルシウムの吸収を助けるビタミンDも豊富に含まれているため、カルシウムが効率よく身体に利用されます。
さらに歯の形成期にある子どもにとって、歯を強くする栄養素をまとめて摂取できるしらすは非常に良い食材です。
味のクセも少なく、なかなか食べてくれないというケースも非常に稀です。
ちなみに、しらすはそこまで高級な食品ではありませんし、スーパーなどで時期を問わずいつでも購入できます。
そのため、半永久的に継続しなければいけない虫歯予防のお供として摂取するには、とても適しています。
しらすのその他の健康効果
しらすは虫歯予防に効果的なだけでなく、その他にもさまざまな健康効果を発揮する食品です。
しらすは脳の発達を促し、認知機能の維持に役立つDHA・EPAが豊富に含まれています。
さらに脳の神経や細胞の再生を助けるビタミンB12も含まれており、メンタル安定にも効果が期待できます。
またしらすは筋肉や骨、成長ホルモンの材料となるタンパク質が豊富です。
高タンパク・低糖質で、スポーツをする方や体を動かす方のエネルギー補給に適しています。
その他、肌のハリを保つエラスチンが含まれていることから、コラーゲンを結びつけることで美肌効果が期待できます。
ちなみに、しらすに含まれるDHAやEPAには中性脂肪や悪玉コレステロールを減らし、血液をサラサラにする働きがあります。
セレンには血栓症の予防を助けるほか、がんの発生や転移を抑制する可能性も指摘されています。
虫歯予防の一環としてしらすを摂取する際の注意点
釜揚げしらすやしらす干しには塩分が多く含まれているため、摂りすぎると高血圧などのリスクが高まります。
特に、乳幼児に与える場合は注意しなければいけません。
またしらすには、プリン体やコレステロールも比較的多く含まれているため、食べ過ぎると身体に負担がかかる可能性があります。
さらにしらすは生しらす、釜揚げしらす、しらす干しなど、加工方法によって含まれる栄養素の量や塩分量が異なります。
虫歯予防として摂取する際は、種類ごとの特徴を理解することが大切です。
ちなみに、しらすは非常に傷みやすい食材です。
購入したその日のうちに食べるか、すぐに冷凍保存する必要があります。
虫歯予防としてのしらすの採り入れ方
虫歯予防としてしらすを採り入れる場合、虫歯予防に効果的だからといって過剰に摂取せず、バランスの良い食事の一部として採り入れましょう。
特に離乳食や子どもの食事に使う場合は、熱湯をかけたり水で洗ったりして、塩分を調整することが大切です。
またしらすにはビタミンDが含まれていますが、さらにカルシウムの吸収を高めるためには、よりビタミンDが豊富な食材をあわせて摂ることが望ましいです。
ビタミンDが豊富な食材には、きのこや卵などが挙げられます。
さらに、歯茎の健康を保つビタミンCを含む食材(小松菜、ブロッコリーなど)と一緒に摂るのも効果的です。
ちなみに、しらすには主にご飯に乗せるなどの食べ方がありますが、毎日のように同じ食べ方をしていると飽きてしまいます。
そのためおひたしにかけたり、チャーハンに混ぜたり、卵焼きに入れたりなど、さまざまな料理に活用して飽きないように工夫しましょう。
こちらは、しらす以外の食品にも言えることです。
まとめ
しらすは美味しく食べられる上に、虫歯予防につながるカルシウムやビタミンDも含まれる食材です。
焼き魚や煮魚などを食べるのが苦手な方は、簡単に魚類を摂取する方法として、しらすを選ぶのも良いでしょう。
ただし、しらすばかり食べていると健康的な問題が生じやすいため、野菜や肉などの食材もバランス良く摂取すべきです。
そして何より、虫歯予防にはブラッシングがもっとも効果的だということを忘れてはいけません。