サツマイモは農産物としては野菜、栄養学的には芋およびデンプン類に分類されます。
日本では古くから食べられてきたもので、今でも煮物や炒め物、揚げ物などさまざまな方法で治療されたサツマイモが食卓に並ぶことがあります。
今回は、そんなサツマイモが持つ虫歯予防効果を中心に解説します。
サツマイモの虫歯予防効果4選
サツマイモが持つ虫歯予防効果としては、主に以下の4つが挙げられます。
・唾液の分泌量が増える
・歯の表面の汚れを落とす
・自然な甘み
・カルシウムが豊富
各項目について詳しく説明します。
唾液の分泌量が増える
サツマイモを摂取することにより、唾液の分泌量が増加します。
こちらは虫歯予防効果をアップさせる理由の一つです。
サツマイモは、数ある野菜の中でも非常に食物繊維が豊富です。
火を通せばやわらかくはなりますが、ある程度モソモソとした食感が残るのがサツマイモの特徴です。
そのため、しっかり噛まなければ飲み込むことはできません。
またよく噛んで食べることにより、唾液の分泌量が増加し、歯の表面を覆って酸から守ってくれます。
さらに、歯の再石灰化を促したり、口内細菌を洗い流したりするのも唾液の役割です。
歯の表面の汚れを落とす
先ほど、サツマイモを食べると唾液の作用によって口内細菌が洗い流されるという話をしました。
口内の清掃効果は、これに加え単純にサツマイモを噛むことによっても生まれます。
サツマイモを噛んだ歯の部分は、物理的にサツマイモの繊維によって汚れがある程度除去されます。
このように、噛むことで歯の汚れがある程度落ちる食品を清掃性食品といい、サツマイモは中でも直接的な直接清掃性食品に該当します。
もちろん、サツマイモを食べることがブラッシングの代わりになるわけではありませんが、多少の清掃効果があるというだけでもメリットだと言えます。
自然な甘み
サツマイモは、砂糖が入っていないにもかかわらず、自然な甘みを持っています。
そのため、虫歯を予防しつつ、おやつとしても食べることができます。
ケーキやチョコレートなどのお菓子には、大量の砂糖が使用されています。
虫歯菌は砂糖が大好物であるため、砂糖の摂取量が多ければ多いほど虫歯のリスクは高まります。
その点、サツマイモは一切砂糖が含まれていないため、虫歯の発症リスクは低いと言えます。
もちろんサツマイモの甘みは糖分であるため、食べすぎは禁物ですが、虫歯のリスクがそれほど高くないことは事実です。
カルシウムが豊富
サツマイモにはカルシウムが豊富に含まれています。
こちらも虫歯予防効果が高い理由です。
カルシウムは、骨や歯をつくるために欠かせない栄養素の一つです。
サツマイモはカルシウムが豊富であるため、摂取することで虫歯に強い歯がつくられます。
またカルシウムは、特にサツマイモの皮に多く含まれています。
そのため、虫歯予防を徹底したいのであれば、皮ごと食べることをおすすめします。
サツマイモのその他のメリット
サツマイモには、虫歯予防効果以外にもさまざまなメリットがあります。
具体的には便秘解消や美肌効果、免疫力アップなどの効果です。
食物繊維が豊富なサツマイモは腸内環境を整え、便秘を解消する効果があります。
特にヤラピンという成分が排泄をサポートし、便秘を予防します。
またサツマイモのビタミンやビタミンE、β-カロテンなどの抗酸化作用のある成分は、肌の老化を防ぎ、張りや潤いを保ちます。
さらにビタミンCやβ-カロテンには、免疫力を向上させ、風邪や感染症を予防する働きもあります。
こちらは、虫歯菌や歯周病菌など、細菌への抵抗力を高めることにもつながります。
おすすめのサツマイモの食べ方
虫歯予防としてサツマイモを摂取する場合、茹でたものを1cm程度の厚さに輪切りすることで、食べやすくよく噛む習慣がつきやすくなります。
また茹でるときにレモンを加えることにより、サツマイモの甘みが引き立ち、風味も豊かになります。
ただしレモンは歯を溶かしやすい酸性の食べ物であるため、摂取のしすぎには注意が必要です。
サツマイモを食べすぎることのデメリット
サツマイモを食べる際は、1日1本など適度な量にとどめておきましょう。
摂取しすぎると、腹痛や下痢、便秘などを引き起こすことがあります。
またサツマイモは糖質が多いため、食べすぎはカロリーオーバーにつながりますし、血糖値の急上昇を招くおそれもあります。
さらに、人によってはガスが溜まりやすくなったり、胃もたれが起こったりすることも考えられます。
胃もたれが起こる理由は、食物繊維を消化するのに時間がかかるからです。
まとめ
普段甘いものをよく食べるという方は、サツマイモに置き換えることを検討しましょう。
そうすることで虫歯のリスクが格段に下がるだけでなく、肥満や生活習慣病なども回避しやすくなります。
もちろんいきなり甘いお菓子を一切断つのは難しいかと思いますので、最初はブラッシングを徹底しつつ、少しずつ虫歯のリスクが低いものに変えていくことをおすすめします。