【鶴見・川崎の歯医者】虫歯菌と歯周病菌の違いは?
虫歯菌は虫歯を引き起こすもの、歯周病菌は歯周病を引き起こすものということは、皆さんも理解されているかと思います。 しかし、それ以外の違いについては、意外と詳しくご存知の方は少ないのではないでしょうか? 今回は、虫歯菌と歯周病菌の主な違いについて解説します。 虫歯菌と歯周病菌の主な違い6選 虫歯菌と歯周病菌には、主に以下のような違いがあります。 ・主な標的 ・疾患のメカニズム ・疾患の進行 ・好み ・見た目の変化 ・治療法 各項目について詳しく説明します。 主な標的 虫歯菌と歯周病菌とでは、標的とする組織がそれぞれ異なります。 虫歯菌は、ミュータンス菌をはじめとする虫歯の原因となる細菌です。 こちらは主に、歯の硬い組織を標的としています。 具体的には、歯の表面にあるエナメル質、その内部にある象牙質などが該当します。 エナメル質は、人間の身体でもっとも硬いとされている組織です。 それが虫歯菌によって溶かされると、内部の象牙質にまで進行します。 一方、P.g.菌などをはじめとする歯周病菌は、歯を支える組織をメインに攻撃します。 歯を支える組織には、歯茎や歯を支える骨である歯槽骨などがあります。 これらの特徴から、基本的には“虫歯=歯の疾患”、“歯周病=歯茎の疾患”ということがわかります。 疾患のメカニズム 虫歯菌と歯周病菌とでは、疾患を引き起こすメカニズムも異なります。 虫歯菌は、口内に残った食べカスなどに含まれる糖を栄養源として、酸をつくり出します。 こちらが歯を溶かすことにより、虫歯を引き起こします。 一度酸によって溶かされた歯は、ブラッシングなどのケアをすることで再石灰化され、溶けたところが再び修復されます。 しかしブラッシングがおろそかだと、どんどん歯のエナメル質は溶かされていき、やがて虫歯になって歯の痛みや変色を引き起こします。 また歯周病菌については、毒素を放出することで歯茎に炎症を起こします。 炎症を起こした歯は、腫れるだけでなく出血を伴うこともあります。 さらに、歯周病菌が放出する毒素は、歯槽骨を破壊する力も持っています。 そのため、虫歯菌と同様に口内からできる限り除去しなければいけません。 ちなみに虫歯菌も歯周病菌も、口内のプラークに含まれています。 プラークが歯石になるとブラッシングでは除去できなくなり、常に虫歯と歯周病のリスクが高い状態になります。 疾患の進行 虫歯菌による疾患の進行、歯周病菌による疾患の進行は、それぞれ流れがまったく異なります。 虫歯菌は歯に穴を開けた後、歯を削って病変部を除去しない限り、どんどんと歯の奥へ進行していきます。 最終的に歯の神経にまで達し、ここまで達した虫歯は根管治療や抜歯といった大掛かりな治療でなければ対応できません。 もちろん、この段階にまで達した虫歯は、かなりの痛みを伴います。 一方歯周病菌についても、虫歯菌と同じように歯周病の症状を進行させますが、このとき痛みはほとんどありません。 自覚症状がないまま進行するケースが多く、気付いたら歯が抜け落ちる寸前にまで症状が悪化していることもあります。 好み 虫歯菌と歯周病菌はそれぞれ異なる細菌であるため、好みにも違いがあります。 虫歯菌は、とにかく甘いものが大好きという特徴を持っています。 ここでいう甘いものには、砂糖だけでなく炭水化物など糖質が多いものも含まれています。 また酸性環境で活動が活発になるというのも、虫歯菌の特徴です。 一方、歯周病菌は虫歯菌のように、糖質を好んで繁殖するわけではありません。 歯周ポケットの奥深くに位置する酸素の少ない環境を好み、そこで増殖します。 見た目の変化 虫歯菌と歯周病菌とでは、口内の組織にもたらす見た目の変化にも違いがあります。 主に歯を標的としている虫歯菌は、歯に穴を形成するだけでなく、黒や茶色に変色させます。 初期虫歯の場合は、虫歯菌の働きによって歯が白濁することもあります。 また歯周病菌は、歯茎を赤く腫らしたり、出血させたりする細菌です。 重度の歯周病の場合は、歯茎に膿を形成し、見た目を悪くするだけでなく強烈な口臭を引き起こすことも考えられます。 治療法 虫歯菌と歯周病菌を口内から取り除く治療法は、まったくもって異なります。 虫歯菌の場合、虫歯を発症した部分を専用の器具で削り、除去した部分に詰め物を装着するのが一般的です。 重度の虫歯に適用される根管治療でも、同じように最終的には詰め物や被せ物が適用されます。 一方、歯周病菌はとにかく細菌の数を減らすことが重視されます。 ここでいう細菌を減らす治療とは、主にスケーリングやルートプレーニングのことを指しています。 歯茎を直接治療するというわけではないため、虫歯と違って歯周病の治療には完治というものが存在しません。 まとめ 虫歯菌と歯周病菌は、同じ細菌であるということ以外、ほぼ共通点がないと言っても過言ではありません。 発症させる疾患はそれぞれ異なりますし、標的や疾患のメカニズム、好みなどもまったくもって異なります。 しかし、どちらもブラッシングによって増殖を予防できるため、セルフケアは欠かさず行いましょう。 さらに食生活も改善することで、虫歯と歯周病のリスクを同時に軽減できます。
2025.09.26