虫歯予防の方法はさまざまですが、やはりベースとなるのはブラッシングです。
プラークを除去しないと、どれだけ気を付けていても虫歯のリスクは上がります。
またブラッシングを行う場所は洗面所が一般的ですが、中にはお風呂で行う方もいます。
今回は、お風呂でブラッシングをするメリット・デメリットを解説します。
お風呂でブラッシングを行うメリット
洗面所ではなく、浴室内でブラッシングを行うメリットとしては、主に以下のことが挙げられます。
・ブラッシングの効果が高まる
・丁寧に磨ける
・骨や歯が丈夫になる
・時間を効率化できる
各メリットについて詳しく説明します。
ブラッシングの効果が高まる
お風呂の中で行うブラッシングは、洗面所などで行うブラッシングよりも清掃効果が高まりやすいです。
なぜなら、身体が温まって血行が促進されるからです。
血行が良くなると、質の良い唾液が多く分泌されるようになります。
唾液は口内の汚れを洗い流したり、殺菌したりする効果があるため、ブラッシングの効果を高めるのには必要不可欠です。
また歯茎が緩むことから、しつこく付着したプラークを取り除きやすいというメリットもあります。
歯だけでなく歯茎も健康に保てることから、歯周病予防の効果も得られます。
特に、じっくり湯船に貯めたお湯に浸かりながら磨けば、非常に効果的なブラッシングになることが期待できます。
丁寧に磨ける
洗面所などで磨く場合と比べて、お風呂でブラッシングをする場合は丁寧に磨けます。
こちらは、身体が温まることでリラックス効果を得られるからです。
身体がリラックスしている状態だと、ブラッシングをしている最中に時間を忘れることができます。
そのため、丁寧に長い時間磨くことも苦じゃなくなります。
一方、洗面所などでブラッシングのみを目的に行う場合、磨いている時間が長く感じてしまうことがあります。
立ちっぱなしであれば足腰は疲れますし、ずっと磨いていれば当然腕も疲れてきます。
このようなケースでは、ついつい1度のブラッシングが適当になり、磨き残しが発生しがちです。
ブラッシングで重要なのは、回数ではなくいかに1回のブラッシングで汚れが落とせるかであるため、注意が必要です。
骨や歯が丈夫になる
お風呂でのブラッシングを習慣化することにより、骨や歯が丈夫になる可能性もあります。
こちらは、サラサラの唾液に含まれるパロチンという成長ホルモンによる効果です。
リラックスした状態で分泌されるサラサラの唾液には、若返りホルモンとも呼ばれるパロチンが含まれています。
パロチンは若返りの効果が期待される他、全身の細胞と代謝が活性化し、歯や骨を丈夫にする効果を持っています。
もちろん、歯が丈夫になれば、虫歯を発症するリスクは軽減されます。
また顎の骨や歯を支える歯槽骨などが丈夫になれば、より健康な口内環境を実現できます。
時間を効率化できる
時間を効率化できるという点も、お風呂でブラッシングをするメリットの一つです。
夜のブラッシングでは、お風呂に入る前もしくは入った後にブラッシングをする方も多いかと思います。
しかし、これではお風呂に入る時間、ブラッシングの時間を完全に分けて考えなければいけません。
一方、最初から入浴の時間にブラッシングを組み込んでおけば、お風呂に入った流れでそのままブラッシングができます。
実際短縮できる時間はわずかかもしれませんが、普段ブラッシングを面倒に感じがちな方にとっては、このわずかな時間の短縮がメリットに感じることもあります。
お風呂でブラッシングを行うデメリット
お風呂でのブラッシングは効果的かつ効率的ですが、以下のようなデメリットもあります。
・朝のブラッシングには向いていない
・歯ブラシの衛生状態が悪くなる
・公衆浴場ではできない
各デメリットについて詳しく説明します。
朝のブラッシングには向いていない
お風呂に入るついでにブラッシングをするのは楽ですが、忙しい朝のブラッシングにおいては、この方法は向いていません。
朝にお風呂でブラッシングをしたい方は、その時間を考慮して少し早起きするなどの工夫が必要です。
歯ブラシの衛生状態が悪くなる
お風呂でブラッシングをする場合でも、歯ブラシは基本的に洗面所のケースなどで保管しておかなければいけません。
なぜなら、浴室にそのまま置いておくと雑菌が増える可能性があるからです。
もちろん、雑菌が増えた状態の歯ブラシでそのままブラッシングを継続すると、虫歯予防どころかかえって口内環境は悪化します。
公衆浴場ではできない
お風呂でのブラッシングに慣れてしまうと、外出したときにお風呂で磨けず苦労することがあります。
基本的に、不特定多数の人が利用する公衆浴場などでは行えないため、時々洗面所でも磨く習慣をつけておきましょう。
まとめ
ブラッシングは虫歯予防を行うにあたって必要不可欠ですが、継続しなければ意味がありません。
そのため、お風呂に入るついでに磨くなど、長期間続けるための工夫が必要です。
ただし、お風呂で磨く場合でも、乱雑にブラッシングをするのは控えましょう。
また歯ブラシについても、衛生状態が悪化しないよう管理を徹底しなければいけません。