一口に歯ブラシといっても、その種類は多種多様です。
歯ブラシにはヘッドや毛先、ハンドルなどの部分があり、商品によってそれぞれ別の特徴を持っています。
また毛先については、フラット型の歯ブラシがポピュラーです。
今回は、フラット型歯ブラシの概要やメリット・デメリットを解説します。
フラット型歯ブラシの概要
フラット型歯ブラシは、名前の通り歯ブラシの毛先の部分が平らになっているタイプです。
非常にシンプルな見た目が特徴で、ドラッグストアなどにも多く並んでいます。
またフラットとはいっても、完全にフラットな状態というわけではありません。
歯ブラシのヘッド部分には複数の穴が開いていて、それぞれに複数本の毛が埋まっています。
それらの長さは微妙に異なりますが、パッと見たときに長さが揃っているように見えるのがフラット型です。
ちなみに、歯ブラシの毛先にはフラット型の他にも山型、ドーム型などがあります。
山型は、山のようにギザギザした形状の毛先で、横から見たとき短い毛と長い毛の違いがハッキリわかります。
一方、ドーム型は横から見たとき毛先が丸みを帯びているタイプで、名前の通り半球状になっているのが特徴です。
フラット型歯ブラシのメリット
フラット型歯ブラシには、主に以下のようなメリットがあります。
・均一なブラッシングができる
・歯並びが良い方は磨きやすい
・歯茎への刺激が少ない
・広範囲をブラッシングできる
各メリットについて詳しく説明します。
均一なブラッシングができる
フラット型歯ブラシは毛先が平らに揃っているため、均一なブラッシングが可能です。
具体的にいうと、歯の表面全体に均一に力が伝わりやすく、まんべんなく汚れを落とすことができます。
ブラッシングでは、細かいところの汚れまでしっかり落とす必要がありますが、まずは歯の表面をしっかり磨くところから始めます。
その作業において、フラット型歯ブラシはもっとも力を発揮するタイプだと言えます。
歯並びが良い方は磨きやすい
歯並びが良い方は、特にフラット型歯ブラシを使用することの恩恵が大きいです。
歯並びがある程度整っている場合、フラット型歯ブラシで歯の表面をスムーズに磨けます。
また毛先の角を使用すれば、歯と歯の間や細かい部分の汚れも十分に落とせます。
歯茎への刺激が少ない
歯茎への刺激が少ないことも、フラット型歯ブラシのメリットです。
例えば山型の歯ブラシなどは、毛先の長さが均一ではないため、一部は歯、一部は歯茎といったように当たっている部分が異なるケースがあります。
一方、フラット型歯ブラシは毛先がほぼ同じ長さであるため、意図せず歯茎に刺激を加えてしまう心配が少ないです。
そのため、歯茎から出血しやすい方などにはおすすめです。
広範囲をブラッシングできる
フラット型歯ブラシは、一度に広範囲をブラッシングできるため、清掃効率が良いです。
毛先の長い部分や短い部分がある山型歯ブラシは、広範囲を磨くときに長い方の毛しか当たらないため、ある程度時間がかかります。
その点、フラット型歯ブラシは時間がかかりにくく、ブラッシングが面倒な方にとってもメリットが大きいです。
フラット型歯ブラシのデメリット
一方、フラット型歯ブラシには以下のようなデメリットもあります。
・細かい部分へのアプローチが苦手
・1本1本磨く意識が薄くなる
・泡立ちやすい
各デメリットについて詳しく説明します。
細かい部分へのアプローチが苦手
フラット型歯ブラシは、毛先の角を使用すれば細かい部分も磨けるという話をしました。
しかし、こちらはあくまで歯並びが良い方にのみ言えることです。
歯並びが乱れている場合、歯と歯の間だけでなく歯が重なっている部分などもあるため、すべての毛の長さがほぼ同じのフラット型歯ブラシでは磨きにくいです。
もちろん、口内におけるプラークの残存率が高ければ高いほど、虫歯や歯周病を引き起こしやすくなります。
1本1本磨く意識が薄くなる
フラット型歯ブラシを使用する場合、広範囲を一気に磨くことができます。
そのため、ブラッシングの時間は短縮できますが、ブラッシングは本来歯を1本1本丁寧に磨かなければいけないものです。
つまり一気に磨く方法に慣れてしまうと、歯を1本1本磨く意識が薄くなるということです。
泡立ちやすい
フラット型歯ブラシは広範囲を磨くときに適していますが、歯ブラシを大きく何度も動かすと、歯磨き粉の泡立ちが過剰になります。
また口内が泡立ちすぎると、歯に付着した汚れを確認しづらくなり、実際はしっかり磨けていないにもかかわらず磨けた気になってしまいます。
まとめ
フラット型歯ブラシはシンプルなタイプであり、誰もが簡単に使用できるタイプです。
しかし、より細かい部分まで丁寧に磨きたいのであれば、ブラッシングの方法はある程度工夫しなければいけません。
もしフラット型歯ブラシを使用し、あまりブラッシングの効果を実感できないというのであれば、山型やドーム型なども試してみることをおすすめします。