お酒を飲む方の中には、ビールや焼酎などしっかりアルコールを感じられるものが好きな方もいれば、マイルドなものが好きな方もいます。
特に梅酒については、お酒が苦手でも飲みやすく、幅広い世代に人気があります。
しかし、梅酒は虫歯のリスクが高いことで知られています。
今回はこちらの理由を中心に解説します。
梅酒の虫歯リスクが高い理由4選
梅酒の虫歯リスクが高い理由としては、主に以下のことが挙げられます。
・糖分が多い
・pH値が低い
・ダラダラ飲むことが多い
・味の濃いおつまみを食べることが多い
各項目について詳しく説明します。
糖分が多い
梅酒の虫歯リスクが高い理由としては、まず含まれている糖分の量が多いことが挙げられます。
梅酒には、梅を漬ける際に使用する砂糖や、梅自体の糖分が含まれています。
これらの糖分は虫歯菌の栄養源となり、酸の生成を助長します。
その結果、歯の表面のエナメル質を溶かし、虫歯を進行させます。
「甘くて飲みやすいから」という理由から、梅酒を好んで飲む方は多いかと思います。
確かに梅酒は他のお酒と比べて甘く、度数が強くてもそこまで気にならない方も多いですが、その分虫歯にはなりやすいと言えます。
pH値が低い
pH値が極めて低いことも、梅酒の虫歯リスクが高い理由の一つです。
pH値は、液体が酸性かアルカリ性かを示す指標であり、水素イオンの濃度によって計測されます。
0~14までの数値で表され、pH7が丁度中心の中性、pHが7より小さい場合は酸性、7より大きい場合はアルカリ性であることを意味しています。
また歯の表面が溶け始めるpH値は、5.5程度とされています。
つまりpH値が5.5より低い飲み物については、すべて虫歯のリスクが高いということです。
梅酒については、数あるお酒の中でも極めてpH値が低いことで知られています。
具体的にはpH値2.9であり、こちらは歯が溶けやすいことで有名な赤ワインの3.4よりも低い数値となっています。
飲み物の中でもっともpH値が低いとされるコーラですら2.2ですから、それに肉薄している梅酒は非常に危険です。
ダラダラ飲むことが多い
梅酒は他のお酒と比較したとき、ダラダラとゆっくり飲む方が多いです。
例えばビールの場合、早々に1杯目を飲み干し、2杯目3杯目に移る方も多いです。
一方、梅酒はロックやストレートなどにして少量をゆっくり飲む方が多く、その分口内が酸性に傾く時間は長引きます。
口内が酸性に傾いているということは、その間歯が溶け続けているということであり、必然的に虫歯のリスクは高まります。
味の濃いおつまみを食べることが多い
梅酒の虫歯リスクが高い理由としては、味の濃いおつまみを食べるケースが多いことも挙げられます。
梅酒は、梅の甘酸っぱさや香りをダイレクトに堪能するものです。
また甘さを活かすために、反対の味である塩辛さや塩気を感じるおつまみ、味の濃いものを食べる方も多いです。
例えばビーフジャーキーや唐揚げ、ポテトチップスや焼鳥といったおつまみです。
しかし、これらの味が濃いものばかり食べていると、唾液の分泌量が減少することがあります。
こちらは、濃い味を薄めるために唾液が多く使われるからです。
もちろん、唾液の分泌量が減少すると、口内の汚れを洗い流す作用も減少します。
つまり口内に汚れが蓄積し、虫歯を発症しやすくなるということです。
特に虫歯のリスクが高い梅酒の飲み方
梅酒そのものが虫歯を発症しやすいお酒ではありますが、飲み方によってはさらに虫歯のリスクが高くなります。
まずもっともリスクが低いのは、ロックや水割りなどの飲み方です。
梅酒を薄めて飲むことにより、そのまま飲むよりは糖分の影響を受けにくく、虫歯にもつながりにくくなります。
一方、虫歯になりやすい飲み方としては、梅酒ソーダが挙げられます。
梅酒ソーダは、名前の通り梅酒を炭酸水で割ったものであり、女性などにも非常に人気があります。
しかし梅酒ソーダを飲んでしまうと、梅酒の虫歯リスクに炭酸水の虫歯リスクも乗っかる形になります。
一般的な無糖の炭酸水は、水道水よりもわずかに酸性度が強い程度ですが、頻繁に飲む場合は歯が少しずつ溶けてしまうことが考えられます。
さらに、フレーバーがついた炭酸水の場合より虫歯につながりやすいです。
例えばレモンや柑橘系のフレーバーがついた炭酸水は、クエン酸などが含まれているため、虫歯のリスクを高める傾向にあります。
梅酒ソーダは、言ってみれば上記のようなフレーバーがついた炭酸水と同じような飲み物です。
むしろフレーバーだけでなく、砂糖も多く含まれていることから、梅酒ソーダの方が虫歯の発症リスクは高いと言えます。
まとめ
お酒は基本的に、どれも虫歯リスクが高いものです。
お酒を飲むと体内の水分量が不足し、唾液が分泌されにくくなりますし、酔ってしまった場合にはブラッシングもおろそかになります。
しかし、少しでも虫歯になりにくいお酒を選ぶことは、特に頻繁に飲む方にとっては大事なことです。
そのため、虫歯になりやすい梅酒ばかり飲むようなことは控え、飲み方にも注意しましょう。