歯ブラシの使用期限は、一般的に1ヶ月程度とされています。
こちらは1ヶ月程度で毛先が痛み、プラークの除去効果が低下するからです。
一方、歯磨き粉の使用期限については、あまり知らない方も多いのではないかと思います。
今回は、歯磨き粉の使用期限や交換に関することを解説します。
歯磨き粉の使用期限は?
歯磨き粉の使用期限は、未開封なのか開封済みなのかによって変わってきます。
未開封の場合、一般的には3年程度、品質や安全性が低下しないようにつくられています。
ただし高温多湿や直射日光が当たる場所で保管すると、品質が下がるおそれがあるため、注意してください。
また未開封の場合、空気や湿気に触れることで品質が落ちやすいため、なるべく早めに使い切るべきです。
具体的には、開封して半年~1年を目安にすべて使い切りましょう。
もちろん、開封済みの場合も保管方法には注意しなければいけません。
使用後は必ずキャップをしっかり閉め、未開封のものと同じく高温多湿や直射日光を避けて保管します。
ちなみに、お風呂でブラッシングをするという方は、歯磨き粉をそのままお風呂に置いていることもあるでしょう。
しかし、お風呂は湿気が多く歯磨き粉の品質を損なう可能性が高いため、保管場所としてはおすすめできません。
歯ブラシも同じく、毛先にカビが生えて使用できなくなってしまう可能性があります。
歯磨き粉をつけすぎるのはNG
開封済みの歯磨き粉は、できる限り早く使い切るべきだという風に解説しました。
しかし、だからといって1回のブラッシングで歯磨き粉をつけすぎてしまうのはNGです。
歯磨き粉をつけすぎると、泡立ちが激しくなって磨き残しが増える可能性があります。
また、研磨剤による歯の表面のダメージも大きくなります。
さらに、歯磨き粉の量が多いとうがいを何回もしてしまい、フッ素が流れてしまうことも考えられます。
歯磨き粉の適切な量は、大人の場合歯ブラシ全体に1.5~2cm程度で十分です。
歯磨き粉を交換するべきサインについて
歯磨き粉にはある程度決まった使用期限がありますが、その期限に達していなくても、問題がある場合は交換すべきです。
例えば歯磨き粉が以前よりも硬くなったり、分離したりしている場合、品質が低下していることが予想されます。
そのため、早めに交換することをおすすめします。
また歯磨き粉から異臭がしたり、良い香りが薄れてきたりしている場合も、交換を検討しましょう。
さらに、歯磨き粉を使用した後の爽快感が薄れてきた場合も、交換のサインだと言えます。
歯磨き粉を交換するその他のタイミング
歯磨き粉を交換するタイミングは、品質の低下が見られるとき以外にもあります。
例えば歯の状態が変わったときや季節が変わったとき、飽きてしまったときなどです。
人の口内環境は日々めまぐるしく変わっていくため、虫歯になりやすい時期もあれば歯周病になりやすい時期もあります。
そのため、例えば以前より歯周病になりやすいと感じたのであれば、虫歯予防に特化したものから歯周病予防に特化したものに交換するのをおすすめします。
また季節によって、口内の状態が変わることもあります。
夏は口の中が乾燥しやすいため、保湿効果のある歯磨き粉に交換するなど、臨機応変に対応しましょう。
ちなみに、ずっと同じ歯磨き粉を使用していると、使用感や香りに飽きてきてしまうことがあります。
ブラッシングは、高いモチベーションを保ちながら継続すべきものであるため、歯磨き粉に飽きてしまうのは良い傾向ではありません。
このような場合、新しい歯磨き粉に交換し、ブラッシングのモチベーションを維持できるように工夫することが大切です。
歯磨き粉の価格について
歯磨き粉を交換するとき、「良い歯磨き粉に変えてみよう」と考える方も多いかと思います。
しかし、あまりに高い歯磨き粉は継続して購入するのが大変ですし、購入できる店舗が限定されていることもあります。
そのため、低価格~中価格帯の歯磨き粉がおすすめです。
高濃度フッ素やホワイトニング、その他特別な成分を配合したものや海外ブランドなどの歯磨き粉は、1本800円以上することもあります。
また薬用成分や特定の効果を謳う歯磨き粉は、1本300~800円程度の中価格帯で販売されていることが多いです。
低価格帯のものについては1本100~300円程度で、こちらはドラッグストアなどで手軽に購入できる一般的な商品です。
ちなみに、高い歯磨き粉だからといって、必ずしも思い通りの効果が得られるとは限りません。
価格と効果のバランスを考えて、もっとも自身に合った商品を選びましょう。
まとめ
歯磨き粉の使用期限について、あまり気にしたことがないという方は多いかと思います。
しかしあまりにも開封済みのものを長く使いすぎると、品質が落ちて虫歯や歯周病予防効果が軽減する可能性があります。
また歯磨き粉の交換については、使用期限を迎える前でも好きに行って構いません。
大事なのは同じ歯磨き粉を使い続けることではなく、虫歯や歯周病予防のためのブラッシングを継続することです。