
虫歯の直接的な原因は歯に付着したプラークや歯石ですが、このような口内環境の悪化に至る原因としては、やはり食生活が挙げられます。
虫歯につながりやすいものばかり食べていると、どれだけブラッシングをしてもなかなか追い付けません。
今回は、虫歯予防につながる主な飲み物について解説します。
虫歯予防につながる飲み物6選
以下の飲み物を日頃から意識して摂取すれば、虫歯のリスクは軽減させられます。
・水
・緑茶
・ウーロン茶
・牛乳
・ブラックコーヒー
・焼酎
各項目について詳しく説明します。
水
虫歯予防の一環として日々飲むべきものとしては、やはり水が挙げられます。
水は一切糖類が含まれていません。
虫歯菌は口内の糖類をエサにして活発化するため、水が原因で歯を溶かす酸を生み出すことはありません。
また水は虫歯の原因にならないどころか、むしろ虫歯菌が含まれるプラークを洗い流してくれます。
こちらは唾液が持つ自浄作用と同じであり、シンプルながら効果的な虫歯予防の方法です。
ちなみに水を摂取するタイミングとしては、食事中が望ましいです。
食事をしている最中は、常に口内に食べカスがついています。
このような状態のとき、水を飲んでリセットすれば、プラークや歯石となって蓄積されるリスクが減少します。
緑茶
虫歯予防に効果的な飲み物としては、緑茶も挙げられます。
緑茶はポピュラーなお茶の一種であり、毎日のように飲んでいるという方も多いでしょう。
また緑茶が虫歯予防につながる理由としては、フッ素やカテキンが含まれていることが挙げられます。
フッ素は歯の表面にあるエナメル質を強化し、酸による溶解を防いでくれる効果があります。
またカテキンは虫歯菌の増殖を抑制し、おまけに口臭まで改善してくれます。
ちなみに緑茶についても、水と同じように食事中口をゆすぐような形で飲むことが望ましいです。
水では少し味気ないという方には、特におすすめです。
ウーロン茶
緑茶だけでなく、ウーロン茶も虫歯予防につながるお茶の一つです。
ウーロン茶に含まれる成分として注目すべきなのは、ポリフェノールです。
ポリフェノールは、虫歯菌が産生する酵素の働きを阻害してくれます。
またウーロン茶には、グルカンというプラークを形成するもととなる成分を抑制する働きもあります。
つまりウーロン茶を常飲していれば、虫歯菌の力が弱まり、プラークもつきにくくなるということです。
ちなみに温かくしたウーロン茶は、カフェインが作用して口内の虫歯菌の数を減らす効果がアップします。
牛乳
牛乳も虫歯予防効果のある飲み物の一つであり、その効果は多岐にわたります。
摂取することで口内の酸が中和され、歯の表面にプラークがつきにくくなります。
またエナメル質の再石灰化を促進したり、抗菌作用を発揮したりするのもメリットです。
さらに牛乳を飲むと、唾液の分泌量が増加します。
水の項目で少し触れたように、唾液の分泌量が増えれば自浄作用が高まるため、口内をキレイに洗い流すことができます。
ただし、牛乳には乳糖という糖が含まれていて、こちらは虫歯の原因になる可能性があります。
具体的には、口内の虫歯菌が乳糖をエサにして酸をつくり出し、歯が溶け出して虫歯になるという仕組みです。
そのため、牛乳を摂取した後はしっかりとブラッシングをしなければいけません。
ブラックコーヒー
普段コーヒーを飲む機会が多いという方は、ブラックコーヒーを選ぶことで虫歯のリスクを抑えられます。
コーヒーにはポリフェノールが含まれていて、こちらは殺菌作用などにより、虫歯の予防に効果を発揮します。
またブラックコーヒーの場合、砂糖が含まれていないため、虫歯菌が活発に動くこともありません。
特にミルクすらも含まれていない場合、虫歯のリスクはかなり低くなります。
しかし、コーヒーには酸が含まれているため、摂取のしすぎには注意が必要です。
ブラックコーヒーであれば、歯が溶け始める5.5よりもpH値が高くなることはありませんが、多少はアルカリ性より酸性に近づきます。
焼酎
お酒をよく飲むという方は、その中でもなるべく虫歯予防につながりやすい種類を選ぶべきです。
例えばビールやワイン、日本酒などは糖分が多く残っているため、虫歯のリスクを上昇させます。
もちろん、カクテルや梅酒などの甘いお酒にも注意が必要です。
一方、蒸留酒である焼酎は糖分がほぼゼロであるため、虫歯には影響しにくいです。
口内の酸性度を表すpH値についても、6.3程度とアルコールの中では高めに設定されています。
ちなみにpH値6.3という数字は、前述した緑茶や牛乳などとほとんど変わりません。
ただし、焼酎でもアルコールであることに変わりはありません。
アルコールは唾液の分泌量を減らしてしまう効果があるため、摂取するのはたしなむ程度の量にしましょう。
まとめ
食べ物については、虫歯にならないように注意して選択する方も多いかと思います。
しかし飲み物については、そこまで意識していないケースがよく見られます。
また甘い飲み物を避ければ、虫歯は予防しやすくなるというわけでもありません。
酸性の強いものなどもできる限り避けつつ、今回紹介した飲み物を選ぶことが望ましいです。
この記事を監修した人
ふたば歯科クリニック 川崎本院
理事長 大木 烈
昭和大学歯学部卒業後、昭和大学附属病院での臨床研修を経て歯科医師としてのキャリアをスタート。現在は医療法人社団雙葉会ふたば歯科クリニックの理事長として、医院を統括する。
インプラント治療においては国際インプラント学会専門医の資格を持ち、米インディアナ大学インプラント科客員講師として海外での学術活動にも従事。矯正・補綴など多岐にわたる分野の認定資格を有し、さらに歯学博士の学位を取得するなど、臨床・研究の両面で高い専門性を発揮している。また、厚生労働省認定の臨床研修医指導医として後進の育成にも力を入れており、昭和大学歯科病院および歯学部解剖学教室にも所属し、大学との連携も継続している。
患者一人ひとりに最善の医療を届けるため、年中無休・通し診療という体制を実践。「患者様の生活の質の向上を使命とする」という姿勢のもと、予防から高度な専門治療まで幅広く対応している。